20年先、30年先の、
カルビーの成長を目指して
ーまずは、ご自身の経歴と新規事業本部の概要を教えて下さい
1994年に入社しました。その後、1998年にコンビニエンスストア向けのパンを製造する企業へ出向して以来、約13年間、製造に関するさまざまなプロセスを習得しました。カルビーへ戻った後は、北海道と広島でそれぞれ工場長を務めた後、製造現場で培った知見を活かし、商品開発をおこなうことになりました。その後、商品開発部の本部長を任されました。
2019年、未来創造室(現 新規事業本部)の立ち上げに伴い、室長を兼任することになりました。新規事業を担う未来創造室は、スナック菓子とシリアルに続く3本目、4本目の主力事業を生み出すことがミッションです。国内人口の減少や高齢化を前に、20年先、30年先までカルビーが成長するための足掛かりを築くための組織です。また、健康や環境といった世の中の志向の変化を捉えることも欠かせません。その意味では、カルビーの企業活動全体に影響する使命を担っていると言えます。
企業理念に書かれていた、
私たちがやるべきこと
ーカルビーの強みは何だと思いますか
未来創造室を任され、カルビーとして何をやるべきかを考え直す中で、改めて企業理念の重要性に気付きました。つまり「私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します。」という言葉の中に、私たちのやるべきことや強みが書かれていることに気付いたのです。例えば、「自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して」という一文には、カルビーの強みである、自然素材を活用した商品加工技術がはっきりと書かれています。また、戦後の食糧難を受けて人々の健康に役立つ食品をつくりたい、という創業者の思いがこもった「人々の健やかな暮らし」という一文からは、近年高まる健康志向への取組みの重要性が感じられます。さらに、品種の開発から配送まで、商品のサプライチェーンをグループで一貫して手掛けていることも強みの一つだと言えます。新規事業においても、こうした土台は大いに活用できるのではないでしょうか。