01カルビーグループの未来を描く、
“海外売上高比率40%超”
への挑戦
2016年より、カルビーが展開する全ての海外事業を統括しています。カルビーの海外事業はここ数年で目まぐるしく変化してきました。私が入社した2013年の時点では北米およびタイや香港、韓国、台湾、そして中国といったアジア一帯が主な舞台でしたが、市場やビジネスを取り巻く環境の変化に対応すべく事業を仕切り直し、重点展開地域を設定し事業の深耕をおこなう、いわゆる“選択と集中”を進めています。
2019年に策定した「長期ビジョン(2030ビジョン)」に掲げる目標は、“2030年に海外売上高比率40%超”。その実現に向けて、まずは“2024年3月期までに海外売上高を800億円に、すなわち2019年3月期405億円だった売上を2倍にし、海外売上高比率を25%まで上げる”ことが私たちのミッションです。簡単ではありませんが、決して不可能ではありません。海外カンパニーに所属するメンバーの一人ひとりが、アントレプレナー(起業家)としての難しさと面白さを感じながら、頭を使い、汗をかき、フロンティア(未開拓の分野)の最前線でカルビーの未来を描きます。
02北米、中華圏、英国、インドネシアでのカルビーブランド
昨年来本格化させている“選択と集中”を、より戦略的な段階へ進化・深化させていきます。まずは、北米、中華圏、英国とインドネシアからなる“重点4地域”での収益基盤確立。この4地域での事業をドライバーとし、海外事業全体の成長をさらに加速させます。
例えば、成熟した市場と、公平で明瞭に整備されたビジネスカルチャーを有する北米や英国においては“事業買収”が有効な戦略の一つになり得るでしょう。2018年10月に英国のスナック菓子メーカーSeabrook Crisps Limitedを子会社化、2019年10月には米国のスナック菓子メーカーWarnock Food Products,Incを傘下に収めましたが、今後も継続的に有益な買収先を検討し、成熟した市場の中においても飛躍的な成長を目指します。
一方、インバウンド(訪日外国人)向けやEコマースでの販売を中心に高い人気を誇る中国では“ブランドエクイティ(ブランドの資産価値)の向上”も重要課題の一つ。これまでインバウンドのお土産商品として購入されてきた人気商品を、日常使いの定番商品へと育てています。例えば「じゃがりこ(中国名:薯哆口)」をはじめとする主力商品のパッケージをより現地に浸透させるようデザインし、手に取りやすいコンパクトタイプの商品ラインアップを充実させる計画です。加えて、動画やKOL(Key Opinion Leader)を活用した、オンラインでのマーケティングを実施し、様々な食シーンで愛されるブランドへと進化させていきます。