社長インタビュー2030ビジョンの実現に向けて経営を取り巻く課題に立ち向かい、
次なる成長に向けた変革に踏みだす

カルビー株式会社
代表取締役社長 兼 CEO  江原 信

Q. 2023年4月から新体制となりました。経営方針を教えてください。

新体制においては、これからも変えないこと、つまり強みの再認識と強化、そして変えるべきことのスピードUP、この両⽅に取り組みます。

変えないことは、⾃然の恵みを⼤切に活かし、おいしさと楽しさを創造すること、皆様の健康に役⽴つものをお届けすることで、カルビーグループの使命を果たしていきたいと考えております。

今後、変えるべきことは、⼤きく3つあると考えております。
1つ⽬は、カルビーブランドの再強化です。マーケティング、ブランディングの領域への投資を強化し、お客様に価値をしっかりと訴求し、提供価値を⾼めていきます。
2つ⽬は、国内コア事業にやや偏っていた資源配分を転換し、グローバルや新規領域などの成⻑分野にもしっかりと資源を投下していくことです。そのために、国内コア事業の収益性も強化してまいります。
3つ⽬は、変⾰を実⾏する組織、企業⾵⼟を作っていくことです。今後の経営方針について従業員との会話を重ね、社内理解の促進を通して、方針の浸透を図り、変革に向けて⼀丸となって取り組んでまいります。

Our Value

Q. 成長戦略~3ヵ年変革プラン「Change2025」~について教えてください。

2023年2月に発表した成長戦略では、2023~2025年度を「構造改革期」、2026~2030年度を「再成長期」と位置づけています。今後、成長領域に集中して投資を振り向けることで、収益性と成長性が両立する事業ポートフォリオへの転換を図ります。
特に2025年度までの3ヵ年の変革プランを「Change 2025」として掲げて、次なる成長に向けた事業構造改革に注力します。

成長ガイダンス(2023年度~2025年度)

Change 2025 4つの事業の重点方針

1.国内コア(スナック・シリアル)事業の収益力強化
これまでの国内コア事業は、主に量的拡⼤で収益を高める事業モデルで成⻑してきました。今後は、お取引先様、そしてお客様への価値提供を優先課題とし、ブランド強化を通して付加価値を図ります。同時に、販売・稼働・供給の最適化で、限られた資源を最大限に活用し、利益の向上を実現していきます。
2.グローバル事業の強化
⽇本発のグローバルブランドの価値を市場へ伝え、拡大を目指します。 特に市場規模が大きく、かつ成長機会が期待できる中国、北米にリソースの投下をしていきます。中長期的には、じゃがりこをグローバルのブランドへ育成することを目指し、その事業基盤の構築を進める考えです。
3.新規領域での事業展開
「アグリビジネス」と「⾷と健康」の2つを新規領域として掲げ、挑戦していきます。「アグリビジネス」では、カルビーグループの持つばれいしょの専門性を活かして、ばれいしょ、甘しょの調達の拡大や付加価値の高い製品の展開にも取り組み、この分野の成長を目指します。
食を通じて健やかなくらしへ貢献することは創業時からの使命であり、原点とも言えます。「食と健康」では、時代のニーズを捉えて、カルビーグループだから実現できるおいしさ、楽しさと健康の両立ができる製品・サービスを提供していきます。

上記の重点課題を推進するとともに、人財育成、サステナブル経営、財務基盤の強化を進め、次なる成長への変革に踏みだしてまいります。

2023年4月にスタートした食と健康事業の新サービス・パーソナルフードプログラム「Body Granola」