社長インタビュー構造改革を完遂し次なる成長へ

カルビー株式会社
代表取締役社長 兼 CEO  江原 信

Q. 成長戦略Change 2025(2024年3月期~2026年3月期)の取り組みについて教えてください

2年目となる2025年3月期は、事業環境変化に対応しながら、将来の成長につなげるための事業構造改革に取り組みました。
国内コア事業では、消費者のニーズの変化に合わせたメリハリのある製品展開やファンマーケティングの強化、加えてDXを活用しデータドリブンでの収益改善活動を進めました。2025年1月には、最新鋭マザー工場として「せとうち広島工場」が操業を開始しました。
海外事業では、国内で培われた専門性をもつ人財の登用や、資金・設備等を成長領域に積極的に配分することにより、地域ごとのポートフォリオ構造が強化され、持続的な成⻑基盤の構築に繋がっています。
また、食と健康事業においては、パーソナルフードプログラム「Body Granola」の認知拡大に努めました。アグリビジネスでは、ばれいしょの安定調達に向けて、しれとこ斜里農業協同組合との連携を発表し、あわせて冷凍食品事業への本格参入に取り組むことを決定しました。そして、当社の成長を支える土台である人財・組織の強化においては、経営陣と従業員が直接対話する「⾞座ミーティング」の実施等により、お互いに成長しあえる組織風土の醸成を進めました。
その結果、連結売上高3,226億円、連結営業利益291億円、親会社株主に帰属する当期純利益は209億円となり、創立以来最高の業績を達成しました。2026年3月期はChange 2025の最終年度として構造改革を完遂し、次なる成長に向けて着実に取り組んでまいります。

Our Value

Q. 「せとうち広島工場」について教えてください

「せとうち広島工場」は、国内においてカルビーが約19年ぶりに新設した工場です。2023年4月に着工し、2025年1月に操業を開始、2025年4月21日(月)に竣工式を執り行いました。

この工場は「人と地球の笑顔をつくりだす、未来を形にする工場」をコンセプトに、優れた環境性能・生産性の向上・作業環境改善を実現する最新鋭マザー工場です。中長期的な成長戦略の中核を担う工場として、DX(デジタルトランスフォーメーション)や環境配慮型の設備を積極的に導入し、生産効率の最大化と環境負荷の最小化を実現します。なお、今夏には、「せとうち広島工場」の竣工を記念した商品の発売を準備しております。

主な取り組み

  1. 「じゃがいもを使い尽くすエネルギーシステム」~メタン発酵・廃熱水分回収・バイオマスボイラの導入~
  2. 「探さない・運ばない・間違えない・書かない・重くない」~DX技術を活用した自動化・省力化の取り組み
    ロボットによる製品の自動搬送
    原材料や包装資材はAGV(無人搬送車)が自動搬送
  3. 従業員がイキイキと働ける。健康的で誇れる職場環境~安全性と働きやすさの両立
    瀬⼾内海に⾯した⽴地を活かし、
    ⾷堂や休憩スペース等の厚⽣エリアは眺望と採光を確保

今後は、既存の拠点や関東エリアに建設予定の新工場(茨城県下妻市)とともに、国内地域間の需給バランス全般の最適化と効率的なサプライチェーンの実現を目指してまいります。