社会への取り組み

品質を高める取り組み 事業を支える信頼をつくる

ものづくりの基本を守り続けて、品質管理のレベルアップと事故の再発防止に取り組んでいます。

重要な取り組み

品質保証のマネジメント体制

カルビーは、「品質保証本部」を中心に、食の安全・安心を守る体制を整えています。品質保証本部は、原材料の安全性審査、製品規格審査、パッケージ表示の法令への適合などを審査する「品質審査部」と、品質審査で決められたルール通りに製品が生産されているか監査し、問題があった場合に改善を支援する「品質監査部」からなっています。品質審査と品質監査の仕組みが有効に機能しているかどうかを工場での検査やお客様の声をもとに継続的にチェックしています。食の安全・安心を守り、お客様にお約束するための組織体制は常に進化しており、2015年度は流通業者様からのお問い合わせに対応する専門部署として品質監査部内に広域営業サポート課を設置しました。

品質保証の役割と機能分担

品質保証の役割と機能分担

品質保証体制

品質保証体制
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品質保証本部 品質監査部
広域営業サポート課
鬼塚 里美

VOICE
広域営業サポート課は、カルビー商品への安心と信頼を得るため、流通各社のご指摘に迅速に対応し、商品の品質情報の提供や品質レベル向上等の要望にも的確に応えられる体制の専任窓口を担っています。
モニタリングカメラの有効活用

お客様や流通業者様からの食品メーカーに対するフードディフェンス(異物混入防止)への関心の高まりを受けて、全生産拠点に生産ラインを監視するモニタリングカメラ約1,000台を導入しました。記録された映像データは、万が一の場合、従業員が正しく作業をしていたことの証跡確保などに活用されます。また、映像を分析することで、工程不良の範囲の特定や作業効率の分析・改善にも役立てています。新規の生産ラインについては、すべてにモニタリングカメラを導入することを基本方針としています。

モニタリングカメラ

モニタリングカメラ

次世代品質保証リーダーの育成

2012年度より、食の安全・安心を自ら実践できる次世代の人財を育成する「次世代品質保証リーダー教育」を実施しています。カルビーの品質保証リーダーとしてのスキル俯瞰図(求められる要件を見える化したマップ)をもとに、工場の品質保証課長の候補者たちそれぞれが自主的かつ効果的に学習を推進できる仕組みを構築しています。

原理原則教育(キーマン教育)の実施

「ポテトチップス」「じゃがりこ」などカルビーならではの特徴を持つ商品の生産ノウハウを次世代へ確実に伝えていくために、2015年度より「原理原則教育」のプログラムを開始しました。目指すおいしさのために不可欠な原理原則を、それとひも付いた具体的な作業(工程管理、設備管理)とあわせて学ぶことで、いかなる場合においても要求される品質を実現できるスキルの習得を図ります。また原理原則教育は、各現場で技術の指導役となるキーマンの養成も目的としています。2015年度は、計15回開催され、全国の工場から計36名が受講しました。

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ものづくりワークショップ研修の実施

2013年度より、生産技術・研究開発の各部門、工場長や製造課長等の職種で活躍を目指す従業員を対象に、技術系社員育成プログラム「ものづくりワークショップ研修」を開催しています。第3期となる2015年度は、15名(うち女性4名)が参加しました。
「人を育てることが特に文化を醸成する」を基本思想に、①自立的に成長できる人財を育てる、②固有技術や加工原理を伝承できる人財を育てる、③育てることを仕組みとして定着させる、以上の3つの実現を目的とするプログラムとなっています。
第1~6セッションまでの全6回を工場等で開催し、参加者は「かっぱえびせん製造技術」などカルビー独自のものづくりや設備技術、環境保全をテーマとした講義と実習を行いました。

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研究開発本部 開発2部
じゃがりこ課
杉原 直子

VOICE
「ものづくりワークショップ研修」では、事実を見て、原理原則に基づいて考え、発言するということを常に意識しました。
これが通常業務でも大切なことだなと実感しています。バックグラウンドの違う人たちが集まるので、そこでのコミュニケーションも貴重な機会でした。
作業ミス防止照合システム導入推進

新商品を継続的に展開する中で、いろいろな種類の商品を作業ミスなく正しく製造し、お客様にお届けしていくために、ICT(情報通信技術)を活用した照合システムの導入を2008年度より進めています。これによりフィルム(パッケージ)と味材(中味)が異なるという不具合の発生は、0件となりました。2015年度は、ポテトチップスや生地スナックの全生産ラインへの導入が完了しました。

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作業ミス防止照合システムで読み取るフィルムに記載されているコード

作業ミス防止照合システム
製造現場で作業者の勘違い等による原材料使用ミスを防止するため、①生産計画と味材、②生産計画とフィルム、③味材とフィルムの整合性をチェックして、3つのうち、いずれかでも正しくない場合は関係する設備にインターロックを掛けて、不適合品の流出を防ぐ仕組みです。
食物アレルギーなどへの対応

カルビーグループでは、各部門が連携し、食物アレルギーへの対応やアクリルアミドの軽減に取り組んでいます。
研究開発、商品企画部門は、2013年度に「特定原材料(アレルゲン)に関する方針」を策定しています。アレルギー事故を防ぐため、製品カテゴリーごとの使用アレルゲンの共通化などのルールを定めています。
生産管理部門では、アレルゲン対策を含めた「清掃基準書」に沿った清掃を、全国の工場で徹底しています。品質保証部門では、製品パッケージにおいて、新しい食品表示法への対応も含めて、より親切なアレルゲン表示への切り替え準備を進めています。
また、コンセプトショップにおいても、販売するメニューにアレルゲンを表示しています。
アクリルアミドについては、研究開発本部がじゃがいも加工食品における生成に関する基礎的研究を続けており、学会や論文の発表を通して情報を発信しています。

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研究開発本部「じゃがいもの研究」ウェブサイト

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コンセプトショップでの
メニューのアレルゲン表示例

食品中の「アクリルアミド」
食品中で、主にアミノ酸の一種であるアスパラギンと還元糖であるブドウ糖、果糖などが加熱によって反応し、意図しないにもかかわらず生成される物質。
ポテトチップスなど、じゃがいもを揚げたスナックや、穀類が原材料の焼き菓子などに、高濃度で含まれていることが報告されています。
国際機関では、化学物質としてのアクリルアミドは「人に対して、おそらく発がん性がある」と2Aに分類していますが、人が食品中のアクリルアミドを経口摂取した際の影響については確認されていません。
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研究開発本部研究部
機能研究課
石原 克之

VOICE
カルビーでは、食品中のアクリルアミドを減らすために、①アクリルアミドの前駆体を減らす、②加熱工程の見直し・最適化、③食品添加物の有効性を軸に基礎研究を行い、得られた研究成果を工場で応用する活動を続けてきました。その結果、農林水産省のウェブサイトに、アクリルアミド濃度の低減が裏付けされた事例としてポテトチップスの取り組みが公開されました。今後も研究成果を活かし、食品中に含まれるアクリルアミドの濃度低減の努力をあらゆる角度から続けていきます。
食品表示に関するスキル評価の実施

品質保証本部では、商品のパッケージなどに記載する食品表示について関係法令に基づく管理を行っています。従業員に対して「表示勉強会」などを実施し、法令に基づいた適切な食品表示に関する教育を行っています。
2015年度は、商品企画・研究開発の職種別に、食品表示について習得しておくべき知識や能力をまとめたスキル俯瞰図(求められる要件を見える化したマップ)を作成しました。それをもとに教育計画を策定し、一人ひとりの食品表示に関するスキルのさらなるアップを図っていきます。

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表示勉強会の様子

休機日設定の徹底

各工場に休機日(生産ラインの機械を停止させる点検・清掃日)を毎月1回設定することを義務付けています。休機日には、定められたクリーニングスケジュール、点検基準をもとに設備の清掃点検作業が実施され、トラブルの発生を防止しています。点検項目は、重大不適合が発生した場合には見直しが行われています。2015年度は、全工場での休機日の実施率は100%を達成しました。また休機日は、点検作業はもとより、安全・衛生教育や品質保証の研修といった人財育成や情報共有の機会としても活用されています。引き続き、休機日の実施内容や活用方法のさらなる充実を図っていきます。

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定期的な食品安全パトロール

その他の取り組み

コンセプトショップの品質管理

全国各地に展開中のコンセプトショップにおいても、カルビーの品質保証体制が適用されています。新規にオープンする店舗に関しては、設計段階と竣工後の2回の監査をクリアして初めて営業を許可しています。また、年に1回、食品衛生監査を実施することにより、安全性の確保に努めています。
コンセプトショップで提供するフードメニューは、原材料や製造方法の安全など、カルビーの工場と同じ品質監査のステップを踏んだうえで提供されています。さらに、店舗ならではの課題である「食中毒の防止」などについても、基準の策定や店長・従業員への教育などの対応に努めており、新たな事業展開の安全・安心を支えています。

「カルビープラス」香港に出店(2016年3月)

「カルビープラス」香港に出店(2016年3月)

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コンセプトショップ
コンセプトショップとは、さまざまなコンセプトを持つカルビーグループのアンテナショップの総称です。
<一覧>
  • カルビープラス…東京3店舗、北海道1店舗、大阪府2店舗、兵庫県1店舗、福岡県1店舗、沖縄県1店舗、香港1店舗
  • グランカルビー…大阪府1店舗
  • カルビーキッチン…神奈川県1店舗
  • スナックキッチン my Calbee…広島県1店舗
  • ギャレット ポップコーンショップス…東京都2店舗、千葉県1店舗、愛知県1店舗、大阪府2店舗
海外生産拠点における品質管理

品質保証本部と海外事業本部が連携し、海外のグループ会社、提携先工場に対する品質管理体制を強化しています。
既存工場については、年に1回、食品衛生監査を実施し、「カルビーグループ食品衛生標準」に基づき、実際の設備を厳しくチェックしています。2015年度も海外の全工場で実施しました。
今後は、品質管理についての指導にとどまらず、設備計画から製造ノウハウまで総合的な運営マネジメント支援を推進し、現地No.1レベルの食品工場へと各拠点のレベルアップを図っていきます。

イギリスCalbee UK Limited ディーサイド工場

イギリスCalbee UK Limited ディーサイド工場

アメリカ セナトビア工場

アメリカ セナトビア工場

役員による工場のチェック

社長も含めた経営幹部による国内全工場の視察を年1回、実施しています。視察者と工場長がミーティングしたうえで現場に入り、「生産ラインに落下物が入る可能性がある設備になっていないか」など、お客様の気持ちになって細かいところまで安全の再確認を行っています。

食品安全衛生

カルビーでは新規商品の開発にチャレンジし、テスト販売を含め、お客様に商品を通して新たな食シーン、食感、食材などを提供しています。
新規商品の製造に伴い新たな設備導入・変更を行う場合、生産本部と品質保証本部が生産工場の労働組合の担当者も交えてアセスメントを実施し、労働安全衛生と食品安全衛生を確保しています。

安全衛生活動の推進

カルビーでは、2015年度の安全衛生活動方針として、①安全な職場環境づくり、②安全に対する意識の向上、③労働衛生の環境づくり、④安全衛生標準の確立を掲げています。
具体的な施策としては、労働災害の再発防止策の有効性確認や防止策の横展開の確認を目的とした“安全衛生パトロール”を工場と本社が連携して行い、指摘事項に対する改善手段の実施率100%の達成を目指しています。安全衛生パトロールは、全工場のほか、コンセプトショップにおいても実施されています。
また、各工場では、全社の安全衛生活動方針を受け、年間活動計画を作成し、重点課題を設定、その改善に取り組んでいます。例えば2015年度は、2014年度に多かった「はさまれ・巻き込まれ」災害の対策に取り組み、ヒヤリハット個所の改善を実施し、災害発生の予防に繋げました。結果、19件から11件に低減することができました。その他、環境測定(年2回)による職場環境改善も進めています。さらに継続的に安全衛生に取り組むため、従業員の教育にも力を入れており、雇用時教育や役職者への職長教育、50歳以上を対象としたシニア教育を推進し、カルビーの「安全文化づくり」に努めています。

バリューチェーン全体における品質保証

安全・安心な製品を提供するため、開発、調達、製造から販売までのあらゆる段階で品質保証の取り組みを徹底しています。新製品の開発段階においては、ミスによってリスクを発生させることがないよう、開発プロセスやパッケージの表示に対するチェックを実施しています。また製造においては、通常の生産活動はもちろん、「事業拡大に伴う新規原料の調達」「新規OEM製品の採用」といったケースで、出荷や受入の可否判定のための「品質規格」と、製造工程管理上の指針となる「品質基準」が厳しく適用されます。
また、原材料サプライヤーやOEM委託先に対しては、トラブル状況等の内容をもとにして評価を行い、計画的にアセスメントを実施しています。
さらに、直接お客様にカルビー製品を販売するコンセプトショップにおいても、「店長がマネジメントすべき品質保証項目の明確化」や「品質保証本部による定期的にアセスメント」により品質保証を徹底しています。

生産者と連携した品質改善

原料となるじゃがいもに求められる品質は2つあり、1つ目は、「ポテトチップスが明るい色に揚がること」、2つ目は、「じゃがいもに不良な部分がないこと」です。しかし、じゃがいもは自然の中で育つため、どうしてもその年の天候により、出来の良し悪しに影響がでます。カルビーポテトでは、常にポテトチップスやじゃがりことしての原料に適したじゃがいもを生産するため生産者と連携して、栽培方法を検討しています。主産地である北海道では、現在、約1,100名の生産者と約30名のカルビーポテトフィールドマンが契約栽培に取り組んでいます。フィールドマンは、一人ひとりの生産者と会話し、その方が所有されているほ場や、その年の天候に合わせた栽培方法を一緒に考え、それを実施しています。このような取り組みが、最近起こっている天候の変動の中においても、品質や生産量の安定に成果を上げています。特に、じゃがいもは寒冷地作物であり、最近の温暖化の影響を受けやすいのです。この問題の解決のため、カルビーポテトでは、2011年より気象の影響を受け難いじゃがいも栽培の確立を目指し、じゃがいも栽培の先進国であるイギリスより研究者を招き、その開発・普及に着手しました。その理屈を例えると、マラソンランナーが途中の給水場でスペシャルドリンクを飲むのと似ています。じゃがいもに、生育期間中に栄養を与え、元気にさせ、健全にじゃがいもが生育する方法を考えました。実際には、通常じゃがいもの栄養となる肥料は植え付けするときのみに与えます。新しい取り組みでは、生育の途中に肥料を必要に応じて与え、生育の促進、維持を図ります。これにより、2015年は干ばつであったにもかかわらず、豊作でした。このような方法で、毎年計画したじゃがいもの生産ができ、常においしいじゃがいも製品をお客様にご提供できるよう努力を続けています。

原材料の品質管理

お客様に常に変わらぬ高品質の製品を提供するために、カルビーでは、ポテトチップスの原材料であるじゃがいもの品質について畑と貯蔵庫、工場の各工程で決められた項目の検査を行っています。また、これら品質履歴や品質検査結果の情報をじゃがいものロット単位でデータベースに入力・集積して一元管理する、独自の品質管理システムを確立し運用しています。
この品質管理システムは、「トレーサビリティシステム」の機能も果たし、工場での製造品質等の使用結果はじゃがいも産地へフィードバックされ、その情報を翌年の栽培の改善に活かしています。

じゃがいも固有の情報を記したラベル

じゃがいも固有の情報を記したラベル

畑・貯蔵庫・工場での品質検査項目

畑・貯蔵庫・工場での品質検査項目
原材料における情報開示

主なポテトチップス商品について、原材料であるじゃがいもの詳しい情報を公開しています。ウェブサイト「じゃがいも丸ごと! プロフィール」にアクセスし商品パッケージに記載されている製造年月日と製造所固有記号を入力すると、じゃがいもの生産者、生産地区、生産工場が簡単に検索できるようになっています。ウェブサイト上では生産地別の生産者の声も紹介するなど、安心して商品を召し上がっていただくための情報開示に力を入れています。

製造工場における情報開示

安全・安心に対するニーズが高まる中で、菓子や食品には、その使用材料や原産地をはじめ製造に関する情報の公開が求められるようになっています。カルビーは1973年に製菓業界として初めて商品パッケージに製造年月日の印字を開始して以来、安心してカルビーの商品を召し上がっていただけるよう、積極的な情報開示の取り組みを進めてきました。現在では賞味期限や製造所固有記号、シリアルナンバー、製造ライン、製造時刻を表記しています。

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