社会・環境活動報告

お客様のために

品質マネジメントの推進

品質方針

品質保証体制

カルビーは安全・安心に関するお客様の期待に応え、商品の安全管理を徹底していくために、2010年4月に組織変更を行い、グループ全体の品質保証の統括部署として品質保証部を設置しました。原料から製造工程、店頭に至るまで、品質にかかわるあらゆることについて審査・監督・管理しています。

また、品質保証部は、工場での生産工程の監視・改善を行う「食品衛生管理課」とパッケージ等の表記に間違いがないかを監視する「食品規格課」に細分化されており、それぞれの領域で、徹底した品質維持・向上に向けた取り組みを行っています。これからも品質に関する重大リスクの把握と、その未然防止に努め、また、問題が発生した場合においても、被害を最小限にとどめ、速やかに社外に告知するための体制作りと、再発防止のための改善策の構築を進めています。

また、カルビーでは、キャリアディベロップメントプランを制定し、品質を守るための人作りにも取り組みはじめています。社内勉強会の積極的な開催や、新入社員に「食品衛生ハンドブック」を配布するなど、従業員一人ひとりが食の安全・安心を自ら実践できるよう教育・啓発に取り組んでいます。

カルビーの品質保証体系

品質マネジメントシステムの強化

品質管理フロー

カルビーグループでは、品質保証の体制や仕組みをお客様視点で評価し、継続的に改善していくために、ISO9001を全社で統合認証取得しているほか、「AIBフードセーフティ」に則った食品安全監査を展開し、生産工場において年3回の監査を行っています。2010年にはカルビーグループ全工場において監査が完了しました。今後も継続的なリスク把握、改善活動に取り組んでいきます。

重大事故発生時の対応

ご指摘(お客様・卸店様・小売店様)や、工場、原料取引先ほかからの重大な不適合品が発生、または明らかになった場合、品質保証部が中心となり、初期方針検討会を招集します。「危害性」「緊急性」「拡大性」をもとに対応基本方針を決定し、この方針に基づき、各部が連携して迅速に対処していきます。初期方針検討会で特に重大な問題であると判断される場合は、自主回収の是否が役員の対策会議を経て決定されます。最終的に回収のような社外対応となる場合は、社長が最終判断します。事故情報は品質保証部より各工場に送られ、社内関連部署の責任者に共有されます。

自主回数の件数

生産現場での徹底した監査と改善

工場での改善活動の様子の写真
工場での改善活動の様子

カルビーグループは、全工場で事故を起こさないための取り組みを強化しています。

品質保証部の担当者がAIBの規則に則り、定期的に工場を監査し、重大欠陥(すぐに重大なご指摘に結びつくような不適合事項)がないかをチェックしています。重大欠陥が見つかった場合は、期限と担当者を決めて改善にあたらせ、次回監査で改善されているかを確認しています。また、各工場の品質責任者が集まる定例会議を開催しており、発見された重大欠陥についての検証を行い、二度と同じ欠陥が見つからないよう共有しています。

重大欠陥や異物混入が発見された場合は、その商品を誤出荷させないよう毎日のチェックの中で確認する体制を整えており、重大事故につながる商品の市場への流出を徹底的に排除しています。そのほかにも、CITECシステムを導入し、商品の包装と中身に間違いがないかを出荷前に検査できるシステムも導入しました。地道な活動を継続させることにより、重大欠陥、お客様からのご指摘は年々減ってきています。

品質向上へ向けた全社での取り組み

消費者クレーム撲滅キャンペーンの写真
消費者クレーム撲滅キャンペーン

異物混入や印字不良防止などに取り組む「消費者クレーム撲滅キャンペーン」を、2001年度から続けています。これは、2000年8月から2001年6月にかけて発生した異物混入事故などを教訓に、安全徹底への決意を忘れないようにとはじめたもので、毎年6月から8月にかけて全社で実施しています。全国で改善事例の発表会を開催し、各事業所から選出された優秀事例を表彰しています。また、開始から10年目となる2010年度は、原点に立ち戻り、過去の異物混入とご指摘の事例を改めて全社で共有しました。決意を新たに、お客様の立場で考え、よりよい商品・サービスへとつなげるためのアイデアを全社で出し合いました。今後はこのアイデアを現実の体制に落としこみ、さらなる品質向上を実現する仕組みを整えていきます。

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食品アレルギーへの対応

カルビーグループでは、食品アレルギーへの配慮を重要な課題の一つと考えています。2006年に、研究開発部門や品質保証部門、生産管理部門、お客様相談室など社内の関連部署を集めて「アレルゲン対策プロジェクト」を発足。モデル工場を設定してアレルゲンリスクを減らせる清掃方法や設備改善などを研究し、アレルゲン対策のための「清掃基準書」を作成しました。この基準書に沿った清掃を、2007年から全国工場で徹底。また、基準書に沿った社内監査や作業教育も実施しています。

さらに、厚生労働省が表示を定めた特定原材料7品目はもちろん、それに準ずる18品目についてもすべてパッケージに表示しており、また特定原材料7品目のコンタミネーション(混入)についても注意喚起表示を行っています。お客様一人ひとりの具体的なアレルギーに関する質問などを個別に受けつける体制も整えています。

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お客様への情報開示

食品の安全・安心に対する消費者のニーズはますます高まっており、食品の使用材料や原産地までも考慮して商品が選ばれています。カルビーは製菓業界としては初めて、'73年に商品パッケージに製造年月日の印字を開始し、現在では賞味期限や製造工場、シリアルナンバー(製造番号)、製造ライン、製造時刻なども表記することで、積極的な情報開示の取り組みを進めています。

表示内容は「食品規格課」によって、正しい情報が記載されているかが法律に基づき厳密に管理されており、お客様に間違いのない情報をお届けしています。

商品パッケージの表示(表面)の写真商品パッケージの表示(表面)

(裏面)の写真(裏面)

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原料の品質を改善するシステム

お客様に常に変わらぬ高品質のポテトチップスをお届 けするために、カルビーでは、原料であるじゃがいもの品質を畑と貯蔵庫、工場の各場所で決められた項目の検査を行い、基準に合格したじゃがいもだけを使用しています。現在は、これら品質履歴や品質検査結果の情報をじゃがいものコンテナ単位でデータベースに入力・集積して一元管理する、独自の品質管理システムを確立し運用しています。この品質管理システムは、「トレーサビリティシステム」の機能も果たし、工場での製造品質等の使用結果はじゃがいも生産者へ速やかにフィードバックされ、その情報を翌年の栽培の改善に生かしています。

じゃがいものコンテナと固有の情報を記したラベルの写真
じゃがいものコンテナと固有の情報を記したラベル

畑・貯蔵庫・工場での品質検査項目

新製品開発時の品質管理体制

お客様の立場に立った安全・安心な製品を提供するため、新製品開発時には原料・製品の良否判断基準である品質規格と、製造工程管理上の指針となる品質基準を設定し、データベースで管理しています。

このほか、サプライヤーの品質保証の仕組みや、製造ラインでのリスクや重大欠陥がないことを確認するために、サプライヤーを訪問し多数の点検・確認を行う原料アセスメントを実施しています。また、設計段階でのミスを出さないよう、開発プロセスやパッケージの表示をチェックする品質アセスメントを、品質保証部が中心になって実施しています。

原材料における情報開示

お客様に安心してカルビーの商品を召し上がっていただけるように、ウェブサイト上に「じゃがいも丸ごと!プロフィール」を公開しています。

このコンテンツでは、品質管理システムを活用して商品パッケージ(主なポテトチップス商品)に記載されている製造年月日と製造所固有記号を入力することで、じゃがいもの生産者や生産地区、そして生産工場などを検索していただけます。また、サイト上で生産者の声も紹介しており、よりご安心していただけるような情報開示に取り組んでいます。

貯蔵プロセスにおける品質改善

年間を通してポテトチップスを安定供給するために、北海道での収穫が終わる毎年10月中旬から、九州で翌5月下旬に収穫がはじまるまでの間、じゃがいもは貯蔵庫で貯蔵します。しかし、じゃがいもは元来、次の世代に子孫を残すための繁殖器官であるため、ポテトチップス用のじゃがいもは春になると貯蔵庫(貯蔵温度8-12℃)で発芽します。発芽し、芽が伸びたじゃがいもは、加工前に人力で芽を取る必要があり、多大な人手とロスを生みます。2008年に試験的に実施したエチレン処理によって、じゃがいもの発芽を抑えられることが分かりました。これは、古くから言われていた「じゃがいもとりんごを一緒に置いておくと、じゃがいもから芽が出なくなる」ということを応用したものです。2009年、2010年とエチレン処理したじゃがいもの量を増やしたことにより、じゃがいもの発芽によるロスや芽の破片に起因するお客様からのご指摘が大幅に削減されました。

そのまま貯蔵の写真そのまま貯蔵

エチレン処理の写真エチレン処理

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生産者と連携した品質改善

ポテトチップスの原料となるじゃがいもに傷、打撲、緑化および内部障害などの不良箇所が発生することがあります。じゃがいもの不良箇所は、加工時に切り落とす必要があり、人手やロスの発生、場合によっては、お客様からのご指摘につながることもあります。このため、不良箇所のないじゃがいもが求められます。この不良箇所が発生する原因は、①生産者の栽培作業の精度の低さ、②気象条件、③病気の発生などがあります。

これら不良箇所を削減するため、カルビーポテトでは、5年前から気象条件などさまざまな情報を数値化し、栽培作業の改善につなげるなど収集した数値とじゃがいもの品質との関係を明らかにしてきました。そして、2010年度には、生産者の皆さんとこの数値の共有を図り、事前に作業内容を認識し、ずれが生じていた場合はその場で修正することが可能となりました。このような活動を「生産者による品質の自主保全活動」と呼んでいます。この活動により、従来は結果論であった品質が、途中経過で改善ができるようになりました。特に、じゃがいも緑化の改善に成果が上がり、2009年度のトヨシロ(じゃがいもの品種)の緑化発生率の平均が4.0%に対して、2010年度は1.5%と半分以下に減少しました。

Topics

じゃがいも新収穫システム「C-Sup」

従来、北海道でのじゃがいもの収穫方法は、掘り出しながら、同時に機械の上で、悪いじゃがいもを取り除く作業を実施し、選別後のじゃがいもを容器に収納する方法が一般的でした。ただ、この方法は作業スペースの確保が困難なことから、選別作業を手作業で行っていました。そのため、人手と時間がかかり、近代の農業の高齢化・労働力不足と重なり、作付面積が減少傾向にありました。

このため、カルビーポテトでは、将来にわたって安定的にじゃがいもを確保するための収穫モデルの策定に2001年度より着手してきました。

新じゃがいも収穫システムのC-Supは従来の方法でもっとも人手がかかっていた選別から運搬の工程を機械化することにより作業の分担を実現し、作業効率を大きく向上させました。

C-Supを導入して、10年を迎え、収穫の能力的にも、収穫したじゃがいもの品質的にも、合格点に近づいてきています。今後の課題は、生産農家をさらに満足させ、この先もずっと品質の高いじゃがいもが収穫できる産業を確立させることだと思っています。

C-Supによって生まれる余暇

※C-Sup…Contractor(請負人)の「C」と「Sup(Scale Up Project)」を組み合わせた造語。高性能な収穫機を用い、省力化とコストダウンを実現して、経営面積の拡大に貢献するシステム。

従来型収穫:ハーベスター上で選別の写真
従来型収穫:ハーベスター上で選別

C-Sup : 専用トレーラーで運搬の写真C-Sup : 専用トレーラーで運搬

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全件対応の「お客様相談室」

お客様相談室(丸の内本社)の写真
お客様相談室(丸の内本社)

カルビーでは、お客様のご意見、ご指摘、ご要望、ご質問は、重要な経営資源ととらえ、全国7地域に「お客様相談窓口」を設置しています。お客様の声を直接お聞かせいただき、そのご意見を各部で共有し、商品・サービスの改善に生かしています。また、ご指摘については、調査・是正措置の状況や結果を工場の品質保証担当者からお客様へ報告するなど、最優先で対応し、全件に対して最適な方法でお応えする体制を整え、現在では1日130~150件のお客様からの声に対応しています。

さらなるコンシューマーリレーションシップの構築

お客様相談室活動方針

さらなる顧客満足の向上のために、2010年度に組織変更を行い、お客様相談室を営業本部に組み込みました。それにより、より一層のコンシューマーリレーションシップの構築が可能となりました。各地域に配属されたお客様相談室長に権限を持たせ、お客様からのご要望に対応します。

迅速に対応することで、ご指摘により、弊社にマイナスの感情を抱かれてしまったお客様に、変わらぬご愛顧をいただけるよう、「感動の対応」を目指し、取り組んでいきます。

お客様の声を社内で共有する仕組み

お客様からいただいたご要望やご指摘は直ちに全社で共有される仕組みを整えています。

お客様からのご要望に関しては、週1回開催されるVOCミーティングにおいて、課題化できるかどうかを検討し、課題化が可能なものに関しては全社を挙げてのプロジェクトとして取り組みます。また、深刻なご指摘に関しましては、品質保証部が主体となり、全国の品質責任者を収集し会議を開催、その対応にあたります。

また、お客様に提出する報告書に関しても、全工場の責任者に回され、対応に間違いがないか、どのような対応を取ったのかを共有し、全工場・部署にて改善にあたってます。

また、このようなお客様の声は社内イントラネットで週報として報告されているので、全従業員が情報を共有することで、全社一丸となった取り組みが可能になりました。

お客様からの相談件数月内訳

ご指摘対応フロー

お客様からのご意見・ご要望への対応

ポテトチップス フレンチサラダなど「近くに売っているお店がない」というご不満のお声をいただき、お店に行かなくてもご購入いただけるように、ウェブサイト「カルビーeショップ」での販売をしています。

ウェブサイト「カルビーeショップ」の画面の写真
ウェブサイト「カルビーeショップ」の画面

Topics

お客様の声を受けて改善しました

当社の商品である「堅あげポテト」の4連商品に関して、お客様より「4袋つながった商品は子供用だと思って買ってしまった。ポテトチップスが好きな1歳半の息子に食べさせたところ、のどに詰まらせ何度も戻しました。周知すべき内容であると思います。」というご指摘をいただきました。

袋上部に大人向け商品であることを表示するビールのマークは入れておりましたが、ご指摘を受け、マークをより目立つものに変え、裏面で表記してある注意喚起の文章を表面にも掲載しました。この対応によって、一目で大人向けの商品であるというのをお伝えすることができるようになりました。

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お客様のニーズを商品開発に


「一人で食べるには少し量が多い」や「カロリーの摂りすぎが気になる」といったお客様のご意見をもとに開発された少量個包装商品(右)と季節感を大切にした期間限定商品(左)

商品作りのなかでもっとも重視しているのが「お客様の声」です。お客様相談室にお寄せいただく声や、発売前の商品のコンセプトや試作品を評価していただくモニター調査のご意見を、商品作りに反映させています。また、店頭で営業担当者が収集したお客様や商品に関する情報は、バックオフィス「沖縄コミュニケーションプレイス」で集約・一元管理して、社内の関係部門に速やかに伝えることで、商品・サービスの開発・改善などにつなげています。

既存商品については、そのブランドのイメージや特長、世界観を守りながら、お客様の高齢化や健康志向の高まりを視野に入れて「今カルビーに求められている商品」を追求しています。

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お客様との双方向コミュニケーション

ウェブサイト上にさまざまなコンテンツを用意して、お客様とのコミュニケーションを深めています。例えば会員制コンテンツ「マイページ」(会員数:2011年3月現在約30万人)内では、自分専用の畑でじゃがいもを栽培してカルビーに納品する「じゃがいも農場」や、栽培したじゃがいもの貯蔵から商品化までを疑似体験できる「ポテトチップス工場」などを展開しています。

「それいけ! じゃがり校」ホームページ

「リアル生徒会」集合写真

じゃがりこファンによるウェブサイト上の学校「それいけ! じゃがり校」(左)では、"生徒"たちが新商品を開発したり、カルビーの担当者と実際に触れ合う「リアル生徒会」(右)を開くなど、双方向コミュニケーションを図っています。

ホームページ:「それいけ! じゃがり校」

カルビーサポーターズクラブを運営

2004年12月から、カルビーやカルビー商品を支持してくださるお客様で構成された会員組織「カルビーサポーターズクラブ」(会員対象:学生を除く20歳以上の女性)を運営しています。同クラブは、お客様の声を積極的に収集することと、お客様とのコミュニケーションを深めることを目的とした組織です。

2010年度は、じゃがいもの収穫体験や自宅での栽培体験、工場見学、学校形式でじゃがいもの知識を身につけていただいたりと、ご家族で参加していただけるイベントを多数開催しました。こうした取り組みから得られた声を分析し、関連部署への提案等、社内活動に反映しています。今後はより多くの会員の皆様とリレーションを深め、いただいた声を企業活動に生かしていきたいと思います。

Calbee Supporter's Club

学校形式のイベント「カルサポ学園」の写真学校形式のイベント「カルサポ学園」

契約農家の畑でのじゃがいも収穫体験の写真契約農家の畑でのじゃがいも収穫体験

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更新日2011年7月20日