カルビーのコーポレートガバナンス・コード

カルビーのコーポレートガバナンス・コードの策定にあたって

カルビー株式会社(以下「当社」という)は、「顧客・取引先から、次に従業員とその家族から、そしてコミュニティから、最後に株主から、尊敬され、賞賛され、そして愛される会社になる」というビジョンを掲げています。顧客・取引先を第一に考える経営は結果的に株主の利益の最大化につながると考えているからです。また、当社の中長期的な成長と企業価値の向上を図るためには、全てのステークホルダーとの良好な関係構築・維持は必須であると考えております。
このビジョンを踏まえて策定した当社のコーポレートガバナンス・コードは以下の通りです。

原則1  株主の権利・平等性の確保

当社は、中長期的な企業価値の向上のために、株主との間で建設的な対話を行い、全ての株主の権利と平等性が実質的に確保され、行使することができるように対応しております。

  1. 1. 株主総会は、1年間の経営判断とその結果の経営成績及び財政状態を評価していただく場と考えております。
    1. (1)極力集中日を避けて開催ており、全ての株主が内容を視聴できるようにウェブサイトでのライブ配信を行っております。
    2. (2)議案に対し十分な検討期間を確保することができるよう、招集通知は株主総会の3週間前に発送します。また、4週間前に当社ホームページ上に掲載します。
    3. (3)議決権電子行使プラットフォーム及び株主名簿管理人の運営する議決権行使ウェブサイトでの議決権の電子行使を可能にし、議決権を適切に行使できる環境整備を行っております。
    4. (4)招集通知等は、全ての株主に対して公正かつ平等に情報発信を行うことを基本としており、英文での開示を行っております。
    5. (5)剰余金の配当や役員賞与など取締役会に委譲できる議案についても株主総会にお諮りします。
  2. 2. 当社は、収益性の向上と財務体質の強化を図りながら、利益還元を発展的かつ継続的に行っていく考えです。当期純利益の成長を重視し、獲得した利益は、海外進出、新製品開発や成長製品への再投資に活用するとともに、従業員と株主への還元を行います。
  3. 3. 買収防衛策については、日々、企業価値の向上に努め、IR活動を通じて株主、投資家との良好な関係構築に努めることが最大の買収防衛策であることから導入する考えはありません。

原則2  株主以外のステークホルダーとの適切な協働

当社は、事業活動を通じて、企業理念である自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献するため、ステークホルダーとの適切な協働を行います。これを踏まえた社長メッセージを従業員向けに発信して、また「カルビーグループ行動規範」を定めて、様々なステークホルダーの権利・立場や健全な事業活動上の倫理を尊重する風土の醸成を図っております。

  1. 1. 消費者から信頼を得るため正確な情報提供を行い、安全で安心・高品質な商品とサービスを提供します。
  2. 2. 従業員はお互いを尊重し、能力や個性を発揮して自由闊達な組織風土を醸成します。
  3. 3. 地域の文化、慣習、伝統を尊重し、その発展に貢献します。また、よき企業市民として「環境(自然の恵み)」、「食(おいしさ、楽しさ)」、「健康(健やかさ)」領域でのつながりを深めるため、社会貢献活動に取り組みます。全従業員によるコミュニティへ   の貢献を実現するために「社会貢献委員会」を組織して活動を推進しています。
  4. 4. 環境問題、労働負荷や人権問題など企業を取り巻く社会課題のうち、カルビーグループが将来にわたって事業活動を継続するための重要な課題をマテリアリティとして定め、重点テーマを設定して解決に取り組みます。
  5. 5. 多様性こそが成長のエンジンであると考え、人権および多様なバックグラウンドの尊重と、活躍の機会を平等に持てるダイバーシティ&インクルージョン活動を推進します。

原則3  適切な情報開示と透明性の確保

当社は、全てのステークホルダーから正しく理解され、評価され、信頼される企業になるため、法令や規則、IRポリシーに従って情報開示を行います。法令や規則に該当しない事柄であっても、投資判断に影響を与える情報については積極的かつ継続的に開示を行います。

  1. 1. 非財務情報
    読み手にとって分かりやすく、有用な情報になるように配慮し、以下の項目を当社ウェブサイトや統合報告書等を介して開示します。 統合報告書:https://www.calbee.co.jp/ir/library/report/(別ウインドウで開く)
  2. 2. 財務情報
    独立性と専門性を有する外部会計監査人による適切な監査を受けた財務情報を開示します。外部会計監査人候補の選定・評価については、監査役会が定めた基準に基づき、監査役会が行います。

原則4  取締役会等の責務

当社の取締役会は、継続的な成長と企業価値の向上を促すとともに、取締役の職務執行を監視監督し、規律ある経営体制を確保し、株主に対する受託者責任・説明責任を果たします。また、取締役会に加えて監査役会を設置し、各監査役が取締役の職務執行を監査し、独立性の高い監査役会が、会計監査人と協働することにより、監査体制をより強固かつ実効的なものとしております。

  1. 1. 取締役会の役割と責務
    取締役会は、独立した立場から大局的に判断し、新しい価値の創造(イノベーション)を起こす役割を担っていると考えます。客観的かつ長期的な展望で、重要な経営方針・戦略の策定及び決定、業務執行の監督を行います。
  2. 2. 取締役会のメンバー構成
    取締役会は半数以上の独立役員で構成します。また、職歴、ジェンダー、国籍、年齢等の異なるメンバーで構成し、取締役会のダイバーシティを積極的に進めます。
  3. 3. 業務執行と監督の明確な分離
    経営の透明性及び業務執行と監督の分離を確保するため、執行役員制度を導入しています。執行役員は取締役会から委譲された権限に基づき組織運営を行います。役付執行役員等で構成される経営委員会では、業務の執行状況と課題の検証、重要案件の審議を行っています。「コミットメント&アカウンタビリティー」の考え方に基づき、執行役員は取締役会に、取締役会は株主に達成すべき目標をコミットし、結果責任を果たします。取締役会は目標達成プロセスをマネジメントします。
  4. 4. 監査役会の役割と責務
    監査役会の最大の役割は経営陣が企業価値を毀損する恐れのある経営判断をするときに、適切なタイミングで牽制機能を果たすことにあります。
  5. 5. 監査役会のメンバー構成
    監査役会は半数以上の社外監査役から構成し、それぞれの監査役は財務・会計・法律等の専門的な知識と経験を持ち、株主からの付託に強い意志を持って応えることができる候補者を監査役会の同意を経て取締役会が推薦します。
  6. 6. 監査役による監査
     違法性の観点からだけでなく、妥当性の観点からも監査を行います。常勤監査役からの情報収集、ヒアリング等の監査手続きを通じて取締役会に上程されない事案についても監査機能が発揮できる体制を整えます。
  7. 7. 指名委員会・報酬委員会の設置
    議長を社外取締役とし、半数以上の社外取締役を含む取締役で構成する任意の諮問委員会である指名委員会・報酬委員会を設置し、客観的な立場から後継者対策を含む取締役候補者の指名と経営陣の報酬を議論しています。
  8. 8. 有効性の確保
    このガバナンス体制を有効に機能させるため、経営陣は社外取締役・社外監査役の精神的な独立性と経済的な独立性を確保します。

原則5  株主との対話

当社は、中長期的な視点を持ち、受託者責任を適切に果たす株主・投資家との対話は、対話そのものに価値があると考えています。従って、株主・投資家との対話を合理的な範囲で積極的に行う方針です。

  1. 1. フェア・ディスクロージャー・ルールの主旨を尊重し、社内規定として、インサイダー取引防止規程を定めるほか、法令・規則の遵守、透明性、適時性、公平性を基本とするIRポリシー「IR情報開示方針」を定めて積極的に情報開示を行います。
  2. 2. 個別面談のほか、決算情報や経営戦略に関する説明会を行います。
  3. 3. 目標とする経営指標を達成するための戦略を分かりやすく説明します。
  4. 4. 対話を通じて把握した株主・投資家の意見、懸念点については、IR部門が定期的に取締役会に報告し、適切に対応します。

以上

ページ上部へ

ページ上部