地ものがたり
#17

北海道常呂
北海道開拓期から栽培されてきた
ピンク色のにんにくを求めて。
2022年に北海道限定で誕生した
新しいポテトチップスブランド
「じゃがいも道」。
北海道産じゃがいものみを使い、
北海道工場でつくった、
道民のためのポテトチップスです。
今回は初めて味替わり商品を発売することとなり、幻のにんにくとも謳われる
「ところピンクにんにく」を求めて
北見市常呂町を訪ねました。

オホーツク海に面し、冬には流氷が接岸する北見市常呂町。町名の由来は、アイヌ語の「トー・コロ」(沼・湖のある所)から来ています。その由来の通り北海道最大の湖であるサロマ湖を有し、オホーツク海での漁業に加えサロマ湖での養殖業も盛ん。特に帆立は常呂が養殖発祥の地とも言われています。また農業も盛んで、カルビー商品に使うじゃがいもの契約生産者さんも沢山いらっしゃいます。


近年はカーリングの聖地としても有名に。日本初のカーリング施設ができたのも常呂町で、これまでに多数のオリンピック選手を輩出してきました。北京オリンピック女子日本代表「ロコ・ソラーレ」のチーム名には「太陽の常呂っ子」という意味が込められています。

「ところピンクにんにく」は北海道開拓時代から常呂町で栽培されてきた在来種のにんにくで、過酷な開拓作業の貴重な栄養源だったと伝えられています。
収穫直後にりん片を包む薄い外皮がピンク色をしていたことから、常呂町では昔から 「ピンク種」「ピンクにんにく」と呼ばれ、現在のブランド名につながっています。
「ところピンクにんにく」の特徴は、にんにく本来の風味や香りが特に強く、生で食すと強い辛みがあること。それは常呂町の厳しい気象条件による環境ストレスの影響により蓄えられた成分と考えられています。
一方で、一般的に流通しているホワイト種と比べ糖度が高いため、加熱した際はホクホクと甘くまろやかな味わいになります。


常呂町が持つ特徴的な栽培環境が生み出す特産品として2022年に「地理的表示(GI)保護制度」に登録されました。
※「地理的表示(GI)保護制度」とは…農林水産省が認定する、地域ごとに特徴のある農水産品の産地ブランドを保護する制度。

Information

「常呂町にんにく耕作者部会」
山内英之さん
「常呂町にんにく耕作者部会」の部会長を務める山内英之さんの畑を見学させていただきました。山内さんは約10年前から「ところピンクにんにく」を手がけていますが、現在も農協(JAところ)と相談し試行錯誤しながら栽培しているそうです。収穫時の作業は手仕事も多く人手が必要なので特に大変とのこと。
約1年かけて栽培し、きれいで形が良いにんにくが揃った時は苦労も喜びに変わるそうですよ。今回ポテトチップスになることについて伺ってみると、「もともとカルビーのじゃがいもは作っていたから、自分のじゃがいもとにんにくがコラボできないかなと考えていた。」と明かしてくれました。
ところピンクにんにくについて
詳しくはこちら
WEBサイト
https://www.ja-tokoro.or.jp/
2024年1月
商品担当者より
カルビー株式会社 福田 裕美子