品質へのこだわり

カルビーでは何千人ものお客様の声をもとに、
お客様が求めるおいしさ・品質を提供できるように取り組んでいます。
例えば、季節や各工場で生産したポテトチップスの品質にバラつきがでないように、
またパリッとした食感などにもブレがでないように統一規格を設けています。

カルビーの
ゴールドスタンダードとは?

ゴールドスタンダードは、2009年に実施した消費者調査をもとに策定したカルビーが目指すべき品質の統一規格のことです。
カルビーがつくるポテトチップスの見た目、味、食感などに関する品質の条件を細かく定めています。原材料であるばれいしょは、季節によって水分量や味が変動するため、年間を通じて国内すべての工場でこの基準をクリアするように、工程や製法を微調整しながら製造しています。

Q.
なぜ「ゴールドスタンダード」が
必要なのでしょうか?

いつ、全国どのお店でポテトチップスを買っても、同じ品質のおいしい製品をお客様へ届けたいからです。というのも、ポテトチップスには多彩な品種のじゃがいもが使われており、それぞれの個性や品質によって、仕上がりにわずかな差が生まれてしまうのです。こうした品質のバラつきを抑えるための指標がゴールドスタンダード。つまり、カルビーが目指すべき「理想の品質」です。各工場ではゴールドスタンダードの条件を満たすべく、生産工程や製法にさまざまな工夫を取り入れ切磋琢磨しています。

Q.
ゴールドスタンダードを
満たしているかについては、
どのような手法でチェックしているのでしょうか。

品質チェックは、私が在籍するものづくり技術構築課や商品開発部の役目です。毎週、R&Dセンターに各工場の製品が集まるので、3名程度のメンバーでゴールドスタンダードの現物見本サンプルとの食べ比べを行います。味・見た目・香り・食感……など、ゴールドスタンダードを満たす条件は多種多様。こうした「官能評価」は各々の五感が頼りです。評価結果は工場へフィードバックし、工場の品質改善およびその支援活動にも直結するので、いつもほどよい緊張感をもって臨んでいます。

Q.
ゴールドスタンダード運用後の
変化を教えてください。

2009年の実施以降、年を追うごとに各工場の品質が向上しています。官能評価の結果は毎回、全工場に共有されるので、それがよい刺激になっているようです。いわば、それぞれの工場は同志であり、よきライバルでもあるのです。評価結果に応じて、開発が工場と一緒に改善支援活動や製造スキルアップの為の勉強会も実施しています。じゃがいもが不作だった、例年より品質が低下したなどの理由で評価が甘くなることはありません。各工場が妥協することなくゴールドスタンダードを追求しています。

ゴールドスタンダードのポテトチップス

Q.
ゴールドスタンダードを
運用するうえで心がけていることは?

先ほど申し上げたとおり、ゴールドスタンダードは五感を頼りにチェックしています。
しかし、食感や味などの感じ方は人それぞれです。私もゴールドスタンダード品質を何度もすり合わせして感覚を磨いていきました。こうした個人差が評価に影響しないよう、メンバー間で感覚の擦り合わせや評価の目合わせを徹底しています。各工場の担当者もゴールドスタンダードを理解しておかなくてはならないので、私が工場へ足を運び、定期的に勉強会を開いています。

Q.
今後の展望について教えてください。

ポテトチップスそのものは時代とともに進化し続けてきましたが、ゴールドスタンダードがぶれることはありません。だからこそ「カルビーのポテトチップスはパリッと美味しいね」といった声も届いており、いまや消費者にとってもスタンダードに。地道な取り組みが世間から認められたようで、とてもうれしく思います。伝統の食感を守る者として、今後も業務と向き合っていきたいです。

(カルビー株式会社 研究開発本部 R&D基盤構築部 ものづくり技術構築課 鶴見 貴志さん)

※場所や会社名、肩書、写真などは取材当時のものです。

HINSHITSU ENO KODAWARI
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