北海道池田町 ~十勝六花フィールドさんの畑より
2024.11.18
↑カルビーポテトと契約をはじめて2年目となる十勝六花フィールドさん
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カルビーグループでは、より多くのお客様に商品をお届けするべく、原料であるじゃがいもの調達量アップを目指して契約面積の拡大に日々取り組んでいます。
そんな中、産地拡大に向けて昨年度から北海道・池田町にて新しく契約を始めさせていただいた生産者さんがいらっしゃいます。その名も「十勝六花フィールド」さんです!
契約をはじめてから2回目の収穫を終えられた現在の心境と、なんとも新しい農業スタイルを取り入れていらっしゃるとのことで取材に伺いました!
↑北海道・池田町は十勝平野の中央やや東よりに位置しています。町ではブドウ栽培・ワイン醸造をおこなっており「ワインの町」としても有名です。
今回取材させていただく十勝六花フィールドさんにお伺いすると、11名もの皆さまに温かくお出迎えいただきました。よく見ると、なんとユニフォームが色違いです!
そう、基本的に農家さんは個人事業主の方がほとんどなのですが、十勝六花フィールドさんは農業業界では珍しく法人化のスタイルを取り入れていらっしゃるのです。
↑会社のロゴは雪の結晶をイメージされています。「雪の結晶は2つとして同じものがないので雪の結晶のように当社も色々な広がり方ができるように」という想いが込められています。
-法人化についてもいろいろとお伺いしたいところなのですが、まずは2023年度からカルビーポテトと契約を始められたとのことで、そのきっかけを教えてください
十勝六花フィールドさん(以下、六花さん):契約を始めた1番の理由は、契約体制がよかったからです。年内に生産を終えられるのは他作物とのタイミング的にも良かったですし、買い取り金額が安定していると年間計画も練りやすいのは魅力的でした。あとはフィールドマンの髙林さんの人柄が大きいですかね。(笑)
フィールドマン 髙林さん(以下、髙林さん):ほんとですか!?(笑)そう言っていただけるのはうれしいです。
わたしが初めて六花さんの事務所を訪れたのは2023年2月でした。6軒の方が共同で立ち上げられた法人ということで、初回の訪問まではどのような方々なのか想像がつきませんでしたが、皆さん気さくに話してくださる優しい方たちでしたので、この方たちとぜひ一緒にじゃがいも栽培をしたいと初回訪問時に強く思いました。
-まさに相思相愛ですね!二人三脚で取り組まれる生産者さんとフィールドマンの信頼関係は重要なので、その点でもぴったりだったということですね。
-それにしても、髙林さんはどうして池田町に着目されたのですか?何か理由はあったのですか?
髙林さん:池田町はもともと青果用じゃがいもの産地として確立されていた産地です。主な品種は男爵やメークインといった一般的にスーパーなどでも見かける品種の作付けが大きかったですが、その分じゃがいも栽培に使用する機械やノウハウをお持ちの生産者が多いところに着目しました。じゃがいも栽培に関わる生産費の中でも、特にハーベスターと呼ばれる収穫機械は年々高騰しており新規参入は難しいのが現状です。なので新規産地として、じゃがいも栽培のスキルをお持ちの方と協力するのがよいと考えました。
↑今年の収穫の様子
-契約を始められてからちょうど2度目の収穫を終えられたばかりとのことですが、2年経った現在のお気持ちをお聞かせください
六花さん:植え付け~収穫までフィールドマンの髙林さんにサポートいただけるのは心強いですね。うちの畑に合った品種を一緒に考えてくれたりして、今年はカルビーポテトが開発された「ぽろしり」が品質も収量もよかったので、これからは「ぽろしり」の栽培に力を入れていきたいと話していたところです。
あと、カルビーグループというと大手企業だからじゃがいもの品質に対する制約も厳しいんじゃない?とドキドキしていたんですが、実際栽培してみたらこれまで作っていたものと同じ基準でクリアできているので今のところは安心しています。ただ、気候によっても品質は変わってくると思うので、今の気候に合ったじゃがいもがあるかなどいろいろ聞いていきたいなと思っています。
これからに向けてじゃがいも栽培面積を増やしてきているので、髙林さんに勧められてわたしたちもついに大型ハーベスター(TOP-1)を購入しましたよ!
髙林さん:ええ!本当ですか!うれしいです!
六花さん:来年はこのハーベスターを使って収穫時における作業効率を上げていきたいと思っています。
-この契約栽培の方法についてはどうですか?もしメリットに感じられている点や他の生産者さんにおすすめしたいポイントがあればぜひお伺いしたいです
六花さん:やはりわたしたちが感じる1番のメリットは買取価格を事前に提示してもらえることですかね。青果はその時々によって市場価格が変動するんですが、契約栽培だと階級によっての価格が収穫前には決まっているので計画が立てやすいです。法人化している分、安定的な収入が担保されているのは助かっています。
他の生産者さんとも契約をはじめた話をするんですが、カルビーポテトとの契約栽培に興味がある人は多いですよ!青果はそうか病(表面が凸凹の状態になっているもの)だと売れないのでそれで苦労される方が多いです。それに対して加工用は皮をむいて使用するのでその点を気にしなくていいのはメリットだと思います。
あとは、自分たちが栽培したじゃがいもが工場に行ってカルビーの商品になるのは素直にうれしいです。カルビーファミリーになれたのはやりがいにも繋がりますね!いつか「この生産者のじゃがいもを使っています!」って商品パッケージに載りたいです。もしそんな日が来たら周りの人に自慢しまくりますよ。(笑)
-それはいい夢ですね!わたしたちもカルビーファミリーになっていただけてうれしいです。
↑今年の収穫の様子 選別作業中
-さて、十勝六花フィールドさんについても色々とお伺いしたいのですが、法人化に至った経緯を教えていただけますか?
六花さん:法人化の構想は20年前ぐらいからずっとありました。池田町は畑が細々とあり、あまり面積の大きくない農家でさえ同じような機械が必要でした。また後継者が少なくなってきているという中で、それぞれが個人でずっとやっていくことに限界があるのではと感じ、3年前に同じ気持ちを持っていた6軒で法人化を行いました。
メンバーには元JA職員もいるので、農業未経験者でもやる気があれば歓迎するスタンスでやっています。
-いい取り組みですね!むしろ農業業界の中では法人化の考えはまだまだメジャーではないのですね。構想から20年ほどかかったということは法人化に至るまでにたくさんの壁があったんではないでしょうか?
六花さん:そうですね、まずは周りの農家にヒアリングするところから始めて、メリット・デメリットを洗い出しました。ぱっと簡単にできるようなことではなかったですね。
-今、皆さんで協力しながら農業をされているとのことですが、全体の栽培面積や作付けされている作物についても教えてください
六花さん:栽培面積は全体で207ha所有しています。東京ドームでいうと40個分以上ですね。
作物は、十勝全体とほぼ同じで小麦、ビート、豆(小豆、大豆)、じゃがいも、長芋、あとは山わさび、かぼちゃです。
-栽培面積がすごい大きいですね!そんなに大きな面積をこなすのは大変ではないですか?役割分担などはどのようにされていらっしゃるのですか?
六花さん:わたしたちは6軒の農家が集まってできた会社ということもあって、それぞれに得意分野が違うからその中で効率が良い人がやれるようにみんなで話し合って役割を決めています。6通りの経験値があるということは経験値も情報量も6倍なので、なにかあっても悩まずにみんなの知恵を持ち寄って素早く次に進めていけるのは強みだと思います。
髙林さん:今後は加工用じゃがいもの作付面積も徐々に増やしていっていただけるよう、話をさせていただいているところです。
↑収穫されたじゃがいも
-最後に、今後の目標について教えてください
六花さん:会社としては、だんだんと栽培がなくなっていく畑をできる限り守って、農業を続けていきたいと思っています。その上では、初心者の方もやる気があれば積極的に受け入れていきたいです。そしてこれが地域(池田町)の活性化にもつながっていくとうれしいですね。
カルビーポテトとの契約栽培については、ピート車(コンテナを使わずそのままじゃがいもを積みこむことができるトラック)を使ったり、選別人員を削減できるようになったりと、収穫時における効率化を図りたいと思っています。あとは、カルビーポテトが毎年実施している優良生産者に選ばれたいです!
-おお!いつか優良生産者表彰式でお会いできる日を楽しみにしています!
-髙林さんはいかがですか?
髙林さん:わたしの野望は、「カルビーポテト 十勝池田町支所」を立ち上げることです。
そのためには、さらなる作付面積の拡大と搬入されるじゃがいもの受入れ設備の拡充、そして新貯蔵庫を建設してもらうことが必要になるので、この目標に向けてこれからも十勝池田町の生産者の皆さんとタッグを組んで突き進んでいこうと思います!
-夢が広がりますね!今後の池田町の発展に期待しています!
↑担当フィールドマンの高林さんも一緒に
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来年以降もおいしいじゃがいもをよろしくお願いします!
コメント(1)
初めてのカルビー大収穫祭当選だったので家族大喜びで友人達にお裾分けもして…美味しいじゃがいもを本当にありがとうございます!
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