↑アスリートのような雰囲気の佐藤さん。プロのスノーボーダーを目指していた時もあったそう、納得!

 
ー佐藤さんの畑、農業のこと、美瑛のこと、教えてください!
実は今年はじゃがいも栽培、お休みしようと思ったんですよ。

ーえ~!出だしから驚きます!今後もぜひ作ってください!
はい、大丈夫です(笑)、作りますよ。というのも、少し畑を休ませようと考えていたんです。実際自家用は別としてじゃがいもはカルビーさんのだけ作っているので、突然ゼロ、は無理でしたね(笑)。うちは62haの畑で約半分は小麦を作ってますが、作物はやはり土なんです。肥料や耕地以外に育てる作物で土壌菌が変化するので、輪作で土を作っていきたくて。じゃがいもも輪作には必要なので、作りますよ(笑)。
 
↓収穫が迫る小麦、道を挟んでじゃがいも。黄金色とじゃがいもの葉の緑の対比が美しいです。

 
↓2020年に作った春小麦は北海道麦作共励会で最優秀賞、北海道知事賞を受賞されたそうです!

 

ー自然に農業を継ごうと考えられていたのですか?
いえいえ農家の息子あるあるで(笑)、学生時代は札幌で過ごしましたし、別の仕事したいと思ってその頃プロのスノーボーダーも目指していたので北海道から離れていました。
やはり離れて農業の良さ、美瑛の良さがわかって。そんなタイミングで父から一緒にやってみないかという話になり、正式に自分が継いだのは9,10年前ぐらいかな?

↓傾斜のある丘が連なる美瑛は畑も波打つ丘の上にあります。丘の南北では日の当たり方も大きく異なるのだそう。

 
「土づくり」も親から教わったことではあるんですが、やったなりの結果がでるので自分でも情報収集して、いろんな人とコミュニケーションして、僕にとってはすべてのことが農業につながってます。
 
↓起伏のある、ある意味好条件ではない畑を工夫し、2017年はカルビーポテト地区別高反収(面積あたりの収穫量)を記録されたそうです。取材チームが畑に入らせていただく際、なだらかに見える畑に何度も足をとられそうに。

 

最高反収の時、いろんな本質が自分なりにわかったんです。緑肥も堆肥もするし、防除もして虫や病気から守りますが、最大の効果は輪作だと。輪作体系に勝るものはないなと。
 
↓今夏も旱魃で土が乾いている状態。でも土ができていれば、最後は土が助けてくれるんですよ、と佐藤さん。夏の日中は作物も疲れているから作業は夕方から始めることが多いのだそう。


 

ーところで、これまでドローン映像を『じゃがいもDiary』に提供くださったのは佐藤さんなんですね!
撮影だけでなく、防除や畑の観察などにも使っています。それ以外も新しいことはどんどん取り入れていい結果をだしていきたいと思っています。
 
↓今年の収穫は自分たちではなく、コントラクター(作業受託)依頼で実施されるそうです。フィールドマンとも生育具合をしっかり確認。

 
ー畑の脇にあるこの大きな切り株は何の木だったのですか?
美瑛の丘には観光に向けたいろんな“○○の木”があるんですが、大きくなりすぎて日を遮ってしまうのと、観光の助けになればと植えたのですが観光客の方が増えすぎてしまい畑の中まで入ってしまうことがあって…。先ほどの土壌菌の話でもあるのですが、病気をこの畑から出すわけにはいかないと苦渋の決断でしたが切ってしまいました。
 
↓直径80cmほどの切り株。きっと大きな木だったのですね。

 

ー『じゃがいもDiary』をご覧の皆さまにメッセージをお願いします!
以前、地元の企画で畑見学に協力した際に、じゃがいもを試食した皆さんが「おいしい~!」と言ってくれたのが今でも記憶にあります。そう思ってもらえるとうれしいですね。美瑛の農業、観光が皆さんに信頼いただけるようにと思います!
 


———
美瑛町だけでなく周辺の地域含めて社会全体がよい方向になればという思いを言葉の端々から感じさせられました。佐藤さんの作った品種アンドーバーのポテトチップス、楽しみにしていてくださいね!

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