燃えるゴミで捨てられる土『ポテトバッグ』ができるまで

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●販売に関してのお問合せは、下記にて承っております。
・じゃがいも栽培専用土『ポテトバッグ』→プロトリーフお問合せ
・栽培用種いも『ぽろしり』→カルビーポテトお問合せ

↑写真左:プロトリーフ株式会社 加能さん、右:カルビーポテト株式会社 川﨑さん。

2021年12月に発売した『ポテトバッグ』と種いも『ぽろしり』。
紹介記事はコチラ→ [袋で育てるじゃがいもの土『ポテトバッグ』、栽培用種いも『ぽろしり』登場!]

専用土が入った『ポテトバッグ』で手軽にカルビーポテト開発のじゃがいも品種「ぽろしり」が栽培できるとは!と『ポテトバッグ』をよく見てみると…裏面に“燃えるゴミとして出せます”の記載が。
燃えるゴミ=捨てられる土?どういうことだろう?と、発売までの経緯も含め、カルビーポテト川﨑さん、共同開発いただいた“土のプロ”、プロトリーフ加能さんに伺いました!

 

●まるでカルビーポテトチップスのような「じゃがいもの土」と「種いも」ですが、どのような発売までどのような経緯があったのですか?燃えるゴミに出せる、とはどういう土なのですか?
 
[加能さん] 3~4年前に、実は別の商材で別の部署にお声かけさせていただいたのがきっかけです。いろいろお話しているうちに『ポテトバッグ』に行きつきました(笑)。

 
[川﨑さん] ちょうどその別部署から馬鈴薯対策の仕事に異動になり、お話を伺うと自分自身感じていた課題解決に繋がるかなと思ったんですよ。当時小さかった息子が“芋掘り”に行ったのですが、さつまいもの芋掘りで。じゃがいもじゃないんだなと(笑)。同時に都市部での農離れも実感していたので、これはいけないと。農は食の基本ですから。

 
[加能さん] プロトリーフは「土」を作る会社です。“地球環境と経済活動が両立できるしくみを創造し、次世代に伝承する”を企業理念に掲げているのですが、私も娘の誕生を機に地球環境に敏感になりましたし、都市部の農離れと同時に自然に親しみたいという人間の欲求も自社運営する園芸店「プロトリーフガーデンアイランド玉川店」のお客様から感じていました。
様々な園芸用の土を作っていますが、じゃがいもの土を作るなら、カルビーさんと作りたい、と考えてました。
 
[川﨑さん] タイミングもあったのだと思います。私もすぐに社内確認をとって、馬鈴薯研究所の森所長にも協力を仰ぎ開発をスタートさせました。じゃがいもは植物防疫法で守られている植物なので、種いもを扱うとなると関係各所の確認も必要です。ひとつずつクリアしていく感じでした。種いもはカルビーポテト開発の「ぽろしり」で商品化したかったんです。

 
[川﨑さん] どんな土があうのか、カルビーポテト芽室事務所の裏手でポテトバッグを30-40個並べて試験もしました。ところが、馬鈴薯研究所の森所長から「土の成分はそんなに大きく変わらないし変えなくていい」という意見をもらいました。土のテストを終え、処分しようとした時に大量の土に気づいたんです。そして「あ~これは都市部で処分しようとするとたいへんだな」と実感しました。
↓カルビーポテト芽室事務所の裏手は様々なテスト栽培が行われています。写真は新品種開発のテスト栽培の様子。ここに30-40個のポテトバッグが並んだのでしょうか。

 
[加能さん] 本当にあの量は驚きましたね。あらためて“捨てられる土”がキーワードだと実感しました。プロトリーフでは先ほどの企業理念から、なるべく地球を掘らずに土が作れないかと試行錯誤して、未利用資源だったヤシの殻を使った「ココヤシピート」の土も作っています。これなら、“ヤシの殻”なので、燃やすゴミで処分が可能です。
*「ココヤシピート」はココヤシの果実(ココナッツ)の皮の繊維のうち、あまり使われない柔らかい繊維を有効活用したもので、乾燥圧縮した状態で産地から運び、水分を加え栽培目的の植物にあわせた肥料などを混合します。

 

●そういった経緯があったのですね。取材時に見せていただいた『ポテトバッグ』から出た土の量、確かに大量でした!
 
[川﨑さん] 『じゃがいもDiary』をご覧の皆さんはご存知と思いますが、契約農家さんも培土をしっかりすることで緑化を防いでいる。じゃがいも栽培は土を被せるのが大切です。ですので家庭栽培でも土の必要量は増えてしまいます。
↓テストしたポテトバッグを解体実験した際の様子。

↓契約農家さんの畑の培土の様子。(*2017年5月30日記事より)

 

●「ポテトバッグ」、かなり「カルビーポテトチップス」感がありますが、デザインはどうやって決めたのですか?
 
[加能さん] いろいろな案があったのですが、最後はポテトチップスを彷彿させるこの案に川﨑さんが決められました(笑)。
でも私も売場でお子さんがすぐに見つけてくれるいいデザインだなと思っています。栽培中もポテトチップスになるじゃがいもを育てていると楽しんでいただけると思います。
プロトリーフからは、種いもの大きさの提案をしました。初めての方が栽培する際、大きな種いもを切ったり、その切り口を処理したりはハードルが高いです。切らずに済むサイズを2個。これも『ポテトバッグ』1袋に植え付けできる株数にあわせてです。

 
[川﨑さん] ポテトチップス商品担当者にも確認して、種いもの袋もイメージを合わせました。配送時の外箱段ボールなども売場で利用できるデザインにして手配しました(笑)


 
●今後の予定が楽しみです!
 
[加能さん] はい、じゃがいもはご存知の通り植付時期が全国で異なるので、植付時期にあわせて順次発売していきます。販売状況はプロトリーフのWEBサイトで更新しますので楽しみにしてください!
じゃがいもは土の中でできるので、栽培中は心配ですよね。実際の栽培の様子を時期にあわせて順次【YouTube プロトリーフ チャンネル】でご案内していきますので、ご覧ください!
 
[川﨑さん] 食品の会社として、もっと農業やじゃがいもを知っていただきたいと企画しました。見つけたらぜひ手に取ってみてください!


———
『ポテトバッグ』、種いも『ぽろしり』の販売情報は後日あらためてご案内いたします!
土の専門家プロトリーフさんに聞く栽培のコツもアップ予定です。
お楽しみに♪

コメント(6)

  • 投稿者 | マキバオーの姉
    土の処分には苦労しています。使った土を天日消毒をして乾燥・腐葉土や甦る土などを入れて再生しても細かくなった粉状の土は目詰まりを起こし使えないので困っていました。ポテトバッグなら燃えるゴミに出せて処理にも困る事が有りませんね。
  • 投稿者 | ゆり
    何か野菜を育てたい気持ちはありましたが、肥料をどれをどれだけ入れたらいいのか調べるのも一手間。肥料を使いきれないから、余った肥料の袋が多数。それを何年も使いきれない罪悪感のまま結局破棄。


    コレはそんな私にピッタリ。決まったものに、決められた種を植えるだけ。最高^_^
    ジャガイモを半分に切らなくても、そのまま小さいジャガイモで種として使えるのも最高。
    パッケージも何て可愛いんでしょう即買いしてしまいました
    何を育てているのか一目瞭然ですねぇ。それにパッケージの裏に植え付け方も書いてくれているので直ぐに何回も読み返せるところもよい。

    後ビックリしたのが、土が軽いこと。持って帰るのが苦にならなかった
  • 投稿者 | ねこまみれ
    これなら難しくなくてイイね。
    上手く出来ると良いな
  • 投稿者 | クリームママ
    栽培中ですが、ふさふさと葉が立派に成長し、花壇奥に置いたこともあって、袋の文字も隠れてしまい、収穫時期がよく分かりません。

    葉がどうなったら収穫できますか?
  • 投稿者 | zenちゃん
    初めまして。
    植え付け後の水やりは、どうしたら良いのでしょうか。
  • 投稿者 | ゆず
    気になっていたポテトバッグのことがよくわかりました!色々考えられて商品化されて素敵です(^ー^)パッケージも可愛らしくてgood!

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