研究成果
(学会発表・研究論文)

  • 学会発表

モデル系においてアクリルアミドの生成条件を検討し、生成を抑制できる条件を確認
「フライ食品調理時におけるアクリルアミド生成抑制条件の検討」
日本農芸化学会2005年度大会においてカルビー株式会社、日本スナック・シリアルフーズ協会発表
2005.03.30

背景

2002年4月、スウェーデンにおいて、炭水化物を多く含む食品を高温で加工することによりアクリルアミド(AAm)が生成することが報告され、その後それは食品中のアスパラギンと還元糖の加熱により生成することが分かってきました。しかし、その生成抑制については未解明の部分が多くあります。

目的

そこで、フライ食品中のAAm生成抑制条件の検討をガラス繊維濾紙、ジャガイモスライス片を用いて行い、AAm低減に向けての研究を行いました。

研究内容

ガラス繊維濾紙を用いたモデル系で、還元糖の種類による違い、加熱条件(フライ)による違い、加熱温度による違いなどを検討しました。そして、ジャガイモスライス片においてフライ前の前処理によってAAm生成にどのような影響があるのかを検討しました。
図1.フライ温度変化によるAAm生成率
GlcとAsnの反応よりもFruとAsnの反応の方がAAm生成量は多いことから、GlcよりもFruがAAm生成に寄与していることが分かりました。
Glc、Fruのどちらにおいても、フライ温度を180℃から160℃に下げることでAAm生成が抑制されることが分かりました。
また、Fruにおいてはフライ時間が70秒の時点でAAm生成量の減少が見られました。
図2.水処理温度が及ぼす影響
水処理後に、180℃に加熱したフライヤー(パームオレイン:ライス=1:1)で3min間フライしました。その結果、20~80℃の範囲において、水処理温度が高くなればなるほどフライ後のAAmが低減することが分かりました。
図3.水処理時間が及ぼす影響
水処理後に、180℃に加熱したフライヤー(パームオレイン:ライス=1:1)で3min間フライしました。
その結果、2~10分間水処理後にフライすることで、約50%程度の低減が確認できました。
そして、30分間水処理すると、フライ後のAAmは検出されませんでした。

まとめ

[ 1 ]  AAm生成にはGlcよりもFruが大きく寄与していることが確認されました。
[ 2 ]  フライ温度を180℃から160℃に抑えることでAAm生成抑制効果が見られました。
[ 3 ]  水処理の温度が高いほど、また時間が長いほどフライ後のAAm抑制効果が見られました。
[ 4 ]  水処理による味、食感への影響を今後検討する必要があります。

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