研究成果
(学会発表・研究論文)

  • 学会発表

ジャガイモ主原料菓子に含まれるラジカル消去活性成分を検索
「ジャガイモ主原料菓子のDPPHラジカル消去活性」
日本調理科学会2008年度大会においてカルビー株式会社基礎研究チームが発表
2008.08.29

背景

一般にジャガイモは、デンプンが主成分ではあるが、ビタミンB1、C、葉酸、カリウムなどの優れた摂取源となることが知られています。また、遊離型フェノールとしてクロロゲン酸が含まれることが報告されています。一方で、ジャガイモを主原料とするフライ加工食品において、短時間で調理加工した場合には、様々な栄養成分が残存していることが明らかとなっています。したがって、ジャガイモだけでなく、ジャガイモを主原料とした菓子においても、ビタミンC(アスコルビン酸)およびクロロゲン酸による抗酸化活性が残存していることが考えられます。

目的

加工食品における抗酸化活性についての報告は十分ではありません。そこで、本実験では、ジャガイモを主原料とするフライ加工食品の抗酸化活性について検討するとともに、その活性に寄与する成分についても検討しました。

研究内容

ジャガイモを主原料とするフライ加工食品(ポテトチップス)を試料としました。それにヘキサンを加え、攪拌し、ろ過することで脱脂粉末を得ました。エタノールにて抽出し、遠心分離後の上清についてDPPHラジカル消去活性を用いて評価し、市販の菓子類と比較しました。また、ポテトチップスにおいては、ラジカル消去活性に寄与すると考えられるビタミンC(アスコルビン酸)およびクロロゲン酸を定量するとともに、その他の関与成分についても検討しました。
図1.菓子類におけるDPPHラジカル消去活性
図2.ポテトチップス抽出物におけるメラノイジン画分のSephacryl S-200カラムによる分画およびラジカル消去活性

まとめ

[ 1 ]  ジャガイモを主原料としたフライ加工食品(ポテトチップス)は、他の菓子類(せんべい、クッキー、クラッカー)に比べDPPHラジカル消去活性が高い値でした(図1)。
[ 2 ]  ポテトチップスには、原料であるジャガイモ由来のアスコルビン酸(50.1mg/100g)およびクロロゲン酸類(約15.5mg/100g)が含まれ、それらがラジカル消去活性に大きく寄与していました。
[ 3 ]  ポテトチップスには、メイラード反応による褐変物質(メラノイジン)が存在し、それもまたラジカル消去活性に寄与していました(図2)。
[ 4 ]  以上のことから、ジャガイモを主原料とするフライ加工食品(ポテトチップス)は、アスコルビン酸、クロロゲン酸および褐変物質(メラノイジン)によってラジカル消去活性を示すことが示唆されました。

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