研究成果
(学会発表・研究論文)

  • 学会発表

じゃがいもをポテトチップスに加工することで、活性酸素消去活性が増加することを確認。またじゃがいもと穀類の組合せによる抗酸化力の相乗効果を確認。
穀類と野菜の組合せによって発現する活性酸素消去相乗効果
2012年食品科学工学会において、秋田県立大学と秋田銀行株式会社とカルビー株式会社との共同研究として発表。
2012.08.30

背景

活性酸素を消去する成分の中には、成分の組合せによってその消去能が相乗的に増強される組合せのあることを見出し、それを「活性酸素消去相乗効果」と命名しました。

目的

穀類と野菜・じゃがいもを組み合わせることによって発現する活性酸素消去相乗効果を調べ、その関与物質を検討しました。
研究内容
試料は、きび、あわ、ひえ、じゃがいも(メイクイーン)、ポテトチップス、さつまいも(紅東)、かぼちゃ(えびす)、にんじん(五寸にんじん)を用いた。活性酸素消去能の測定は、XYZ系活性酸素消去発光法で測定しました。
図1.XYZ系活性酸素消去発行法のしくみ


それぞれのサンプル単独の活性酸素消去能を測定しました。


図2.活性酸素消去能


その結果、ポテトチップスで高い活性酸素消去能を示しました。じゃがいもをフライすることで、水分の濃縮や褐変物質生成によりポテトチップスは活性酸素消去能が増加することが分かりました。
そこで、穀類と野菜・じゃがいもを組み合わせることによって発現する活性酸素消去相乗効果を調べました。


図3.穀類と野菜・ポテトチップスの組合せによる活性酸素消去相乗効果


その結果、ポテトチップスとひえで2.8倍、じゃがいもとひえで2.6倍と高い相乗効果が認められました。
活性酸素を消去する成分として、じゃがいもやポテトチップスに含まれているクロロゲン酸(ポリフェノールの1種)や、穀類に広く含まれているイノシトール6リン酸であることが考えられました。そこでクロロゲン酸と穀類、またイノシトール6リン酸とじゃがいもを組み合わせることによって発現する活性酸素消去相乗効果を調べました。その結果、クロロゲン酸と穀類や、イノシトール6リン酸とじゃがいもにはそれぞれ5.3倍、3.6倍の高い相乗効果が認められました。

まとめ

[ 1 ]  ポテトチップスで高い活性酸素消去能が認められました。また、じゃがいもをポテトチップスに加工することで活性酸素消去能が増加することが分かりました。
[ 2 ]  穀類と野菜・じゃがいもの組合せにおいて相乗効果が認められました。特にひえとじゃがいも・ポテトチップスとの相乗効果が顕著でした。
[ 3 ]  相乗効果発現に関与する物質として、穀類のイノシトール6リン酸、じゃがいものクロロゲン酸が推察されました。

学会発表のトップへ戻る