研究成果
(学会発表・研究論文)

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朝食欠食者における朝食介入と睡眠の関係
朝食欠食者が習慣的に朝食を食べると睡眠が改善し、精神的QOL*1も向上する。
「朝食欠食者における朝食介入と睡眠の関係」
第73回日本栄養食糧学会において、カルビー株式会社と関東学院大学 栄養学部との共同研究として発表。
*1:QOL・・・Quality of Lifeの略。生活の質のこと。
2019.5.19

背景

日本の社会課題のひとつに朝食欠食があります。カルビーも横浜市・関東学院大学と産官学連携のもと朝食欠食へ取り組んでおります。朝食欠食はさまざまな面に影響を及ぼすことが報告されています(下図)。

図:朝食欠食の影響
図1

しかしながら、朝食欠食者へ実際に朝食介入した研究例は少ないです。

目的

朝食欠食者が8週間朝食を継続して食べたときの睡眠に与える影響を試験しました。

研究内容

本試験は、横浜市内在勤のオフィスワーカー194名(朝食欠食者Skipper群113名、比較対象:習慣朝食摂食者Eater群81名)にご協力頂きました。厚生労働省 国民健康・栄養調査*2に基づいて、被験者には8週間主食(米・パン・麺・シリアル)を含む朝食を自由に食べてもらいました。希望者には朝食としてフルーツグラノーラ(カルビー株式会社製フルグラ®)を提供しました。
*2:厚生労働省 国民健康・栄養調査・・・健康増進法(平成14年法律第103号)に基づき、国民の身体の状況、栄養素等摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的に毎年実施するもの。
ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)の結果、Skipper群のPSQI総合得点はいずれも開始前と比べて有意に改善していました。特に睡眠の質と日中覚醒困難が顕著に改善していました。
図 睡眠の質 評価
図2

気分プロフィール(POMS)の結果、Skipper群の総合気分状態はいずれも開始前と比べて有意に改善していました。その中でも抑うつ-落込み、疲労感-無気力の項目で特に改善がみられました

図 精神的QOL 評価
図3


まとめ

朝食欠食者が朝食を食べることで朝のエネルギー補給や食事による刺激によって体内時計*3が修正されて、睡眠の改善に繋がったものと考えられます。また、睡眠が改善されたことで、疲労感や抑うつなどの精神的QOLも向上したものと考えられます。

図3

*3体内時計:概日リズム(サーガディアンリズム)のこと。体内時計の乱れは睡眠障害やうつ病と関係することが報告されている。また朝食欠食者では体内時計が乱れやすいとされている。

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