研究成果
(学会発表・研究論文)

学会発表

間食におけるフルーツグラノーラのセカンドミール効果
―オープンラベルランダム化クロスオーバー試験―

2020. 6. 1

[内容]

夕食前の間食にフルーツグラノーラ(カルビッツ フルグラ®)を食べることで、夕食時の血糖値上昇を抑制する可能性が示唆されました。
「間食におけるフルーツグラノーラのセカンドミール効果 ―オープンラベルランダム化クロスオーバー試験―」
第72回日本家政学会において、カルビー株式会社と愛国学園短期大学との共同研究として公表されました。

目的

急激な食後血糖値の上昇を示す血糖値スパイクは、糖尿病や心臓疾患など様々な病気のリスクになる可能性が報告されています。夜遅くに食べる夕食など絶食の時間が長いライフスタイルは血糖値スパイクの要因になることが知られています。近年、血糖値スパイクを抑制するために積極的な間食が有用である可能性が示唆されています。
フルーツグラノーラなどのシリアル食品は、ビタミン・ミネラルが強化され食物繊維も豊富に含まれています。シリアル食品は主に朝食で食されることが多く、間食でのフルーツグラノーラが身体へ及ぼす影響についてはほとんど知られていません。そこで我々は積極的な間食に着目し、間食にフルーツグラノーラ(カルビッツ フルグラ®)を食べた時の夕食時の食後血糖値の変動を検証しました。

方法

愛国学園短期大学にて参加者を公募し、参加希望者31名を間食および夕食内容ごとに無作為に割付をしました。間食にはフルーツグラノーラ(カルビー社製)とグルコース(NICHIGA社製)を使用し、夕食には白米(サトウ食品社製)とおかず(ニチレイフーズダイレクト社製)を用意しました。間食と夕食の栄養成分は表の通りです(表1)。血糖値測定にはFreeStyleリブレPro(Abott社製)を使用し、14日間連続で血糖値をモニタリングしました。血糖値モニター安定化のためにリブレ装着後には4日間の観察期間を設けました。観察期間終了後、参加者には「間食なし(N群)、間食にグルコース(G群)、間食にフルーツグラノーラ(F群)」のクロスオーバー試験を2クール実施してもらいました。参加者には17時に間食を、20時に夕食を食べるよう指示し、指定の飲食以外は禁止としました。

表1. 間食・夕食の栄養成分
表1. 間食・夕食の栄養成分

結果

希望者のうちBMI30以上の者は除外基準として解析から除外しました。次にプロトコールを守れなかった者、リブレでの計測が不良であった者も解析対象からは除外し、19名で血糖値の解析を行いました。尚、解析には2クールの平均値を採用しています。
17時に間食をしたF群とG群は間食後に血糖値が上昇します。血糖値の変化量を比べると、F群の食後最大血糖値変化量はG群に比べて小さい結果でした(図1a,b)。
続いて20時の夕食時の食後血糖値を解析すると、F群の食後最大血糖値変化量はN群・G群と比べて低く、夕食時の血糖値上昇が抑えられていました(図1c,d)。

  • 間食後血糖値
  • 間食後最大血糖値変化量
  • 夕食後血糖値
  • 夕食後最大血糖値変化量

図1. 血糖値解析 (a,c)食後血糖値;各群の平均血糖値を時間ごとにプロット. (b,d)最大血糖値変化量;個々の値をプロット. Mean±SD, N=19. *p<0.05, ***p<0.001. 学会発表より一部改変.

考察

フルーツグラノーラ間食はグルコース間食や間食をしない時と比べて、夕食時の最大血糖値上昇を抑制することができました。これまでに食物繊維を多く含む食品のセカンドミール効果が報告されており、今回の間食で用いたフルーツグラノーラ(1食26g)にも2.7gの食物繊維が含まれています。この食物繊維によって夕食時の血糖値上昇抑制が示された可能性も考えられます。間食にフルーツグラノーラを食べることで、夕食時の血糖値上昇を抑制するセカンドミール効果の可能性が示唆されました。

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