研究成果
(学会発表・研究論文)

  • 学会発表

朝食のフルーツグラノーラへの置き換えが血圧へ与える影響
朝食をグラノーラに置き換えると、血圧が低下することを確認。 「朝食のフルーツグラノーラへの置き換えが血圧へ与える影響」
第42回日本高血圧学会において、カルビー株式会社と関東学院大学栄養学部との共同研究として発表。
2019.10.25

背景

平成29年国民健康・栄養調査によれば、収縮期血圧が140 mmHg以上である高血圧の者の割合は男性37.0%、女性27.8%と報告されており、高血圧患者数は4300万人と推定されています※1。高血圧の要因の一つに食塩の過剰摂取が考えられており、これまでに朝食をグラノーラに置き換えることで、1日の推定食塩摂取量が抑えられることを報告しています※2。しかしながらグラノーラと血圧の関係性は明らかにできていませんでした。

目的

朝食をグラノーラに置き換えた時の血圧変化に関して試験を行いました。

研究内容

横浜市役所を通じて参加協力いただける企業を公募し、各企業内で参加者を募集しました。参加者の内、朝食をグラノーラへ置き換える(FGR群)参加者には、8週間の朝食を週平均3.5日以上グラノーラへ置き換えるよう説明しました。一方で比較対象であるコントロール(CT群)の方には朝食の内容を和食・洋食から変えないように指導しました。尚、その他の食事について制限はしていません。試験は2018年10月-12月で実施し、計4回(開始前、開始2・4・8週間後)の血圧測定を行いました。
解析の結果、CT群では血圧の低下は認められず、FGR群は収縮期血圧が有意に低下しました(図A)。次に高血圧群(Hyper-Tension : HT)での解析を試みるため、正常高血圧(130/85)及びⅠ度高血圧症(140/90)の方を抽出し、層別解析を行ったところ、HT-FGR群は収縮期血圧および拡張期血圧ともに血圧の低下が認められました(図C,D)。
図 血圧の変化
図2
CT群14名(年齢41.7±9.4歳、BMI 24.7±5.0 kg/m2), FGR群53名(年齢38.4±9.2歳、BMI 21.9±3.2kg/m2), HT-CT群9名(年齢42.7±12.6歳、BMI 26.1±4.8 kg/m2), HT-FGR群21名(年齢41.9±8.5歳、BMI 22.6±3.3 kg/m2). One-way ANOVA, *p<0.05, **p<0.01, vs 0w.


まとめ

朝食をグラノーラに置き換えることで、血圧降下の可能性が示唆されました。
(参考資料)
※1 厚生労働省 平成29年国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf
※2 https://www.calbee.co.jp/rdde/library/academic_meeting_report_38.html

学会発表のトップへ戻る

ページ上部へ

ページ上部