農業の持続可能性向上

持続可能な原料生産

カルビーグループは、国産ばれいしょの新たな用途展開などによる消費拡大を図り、国内農業の維持と活性化に努めます。また、農業の担い手不足や気候変動による農作物の収量・品質低下などの課題に対して、カルビーグループが培ってきたばれいしょの栽培技術を最大限に活かし、農作業の支援や新品種の開発、ばれいしょ産地の分散化などを行うことで、持続可能な原料生産に取り組みます。

主な取り組み

環境に配慮したばれいしょの安定調達

気候変動対応、病害抵抗性の新品種開発

調達におけるもっとも大きなリスクは、気候変動による地球温暖化の影響や病害虫等の蔓延です。カルビーグループではその対応として、国内外の研究機関と連携して気候変動に適応する耐暑性や晩生型の品種および病害抵抗性に対応するための新たなばれいしょの品種開発に取り組んでいます。
2017年にカルビーグループ独自の新品種として登録した「ぽろしり」は、従来の品種に比べて病害虫に強く、収量の増加が見込まれており、今後も普及を進めていきます。安定したばれいしょの調達を実現するために、これからも気候変動に強い品種の育成・開発技術を向上させ、新品種を生みだしていきます。

写真:新品種として登録した「ぽろしり」
新品種として登録した「ぽろしり」

写真:馬鈴薯研究所(北海道)で行う品種開発
カルビーポテト馬鈴薯研究所(北海道)で行う品種開発

科学的根拠に基づいた農作業の推進

カルビーグループでは、生産者・圃場・栽培・貯蔵などの情報および気象情報を関連づける農業プラットフォームの運用を推進し、これらの科学的根拠に基づいたばれいしょ栽培技術による調達を進めています。その一つとして、ばれいしょにとって必要な土壌水分を維持するため、圃場に土壌水分計を設置し、生産者のスマートフォンアプリへかん水のタイミングを提案するシステムの実証実験を行い、国内産ばれいしょ収量の増加につなげています。

※かん水とは農作物に散水すること。

写真:圃場に設置した土壌分析計の端末
圃場に設置した土壌分析計の端末

写真:土壌水分計による、かん水区と無水区の比較
土壌水分計による、かん水区と無水区の比較

コントラクター事業の拡大・支援

日本では農業人口が年々減少しており、食料自給率もカロリーベースで38%と低い水準にあります。農業従事者の確保のための労働負荷の軽減や収入の安定化は喫緊の課題です。
ばれいしょは農作物の中でも、重労働で手間がかかる作物です。カルビーグループでは、契約農家の負担を軽減するために、さまざまな栽培・収穫サポートを行ってきました。その一つがコントラクター(作業請け負い)事業です。大型機械を導入することにより、労働負荷の高い収穫作業を支援し、ばれいしょの作付面積の拡大を図っています。今後もコントラクター事業を拡大し、契約農家を支援していきます。

※農林水産省「令和4年度日本の食料自給率」

画像:コントラクター事業で使用する大型機械
コントラクター事業で使用する大型機械

ばれいしょ産地の分散化

気候変動による豪雨や台風、干ばつの被害は、年々激しさを増しています。2016年には北海道に上陸した台風の影響、2021年の干ばつの影響で、ばれいしょの調達量が大きく減少しました。カルビーグループでは、気候変動がばれいしょ調達に与えるリスクに対して、北海道内での産地分散や、東北・九州北部など新たなばれいしょ産地の拡大に取り組んでいます。

ホクレン農業協同組合連合会との連携協定

ばれいしょなどの北海道産農産物の振興に向けて、2020年ホクレン農業協同組合連合会と連携協定を締結しました。ばれいしょ作付拡大、貯蔵・物流などの連携、商品開発に至る事業全般について協業を進めています。この連携により双方の強みを活かしながら、北海道農業の発展ひいては国内農業の振興にもつながる協業モデルの構築を目指しています。
連携事業の第一弾商品として、2021年よりホクレンのオリジナルじゃがいもを使ったポテトチップス「CHIPS NEXT よくねたいもキタアカリ」をカルビー公式オンラインショップ「カルビーマルシェ」や、アンテナショップ「カルビープラス」の一部店舗で販売しています。

写真:包括連携協定調印式
包括連携協定調印式
写真:CHIPSNEXTよくねたいもキタアカリ
CHIPSNEXTよくねたいもキタアカリ

5つのマテリアリティ

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