農業の持続可能性向上

持続可能な原料生産

カルビーグループにとって、地球温暖化による気候変動と自然資本の保全の取り組みは、喫緊の課題といえます。ポテトチップス等の主原料であるばれいしょの安定した品質と調達の取り組みを通して契約生産者をはじめとするステークホルダーと共創し、農業の持続可能性の向上を推進しています。

ばれいしょを通じた農業の
持続可能性向上

ばれいしょの品種開発

新品種として登録した「ぽろしり」

カルビーポテト馬鈴薯研究所で品種開発している圃場での収穫風景

ばれいしょの調達におけるもっとも大きなリスクは、気候変動による地球温暖化やジャガイモシストセンチュウなど病害虫の蔓延による収量・品質の低下です。カルビーグループではその対応策として、国内外の研究機関と連携して気候変動に適応する耐暑性および病害抵抗性をもつばれいしょの品種開発に取り組んでいます。
2017年にカルビーグループ独自の新品種として登録した「ぽろしり」は、従来の品種に比べて病害虫に強く、収量の増加が見込まれており、今後も普及を進めていきます。安定したばれいしょの調達を実現するために、これからも気候変動に強い品種の育成・開発技術を向上させ、新品種を生みだしていきます。

農業の省力化

コントラクター事業で使用する大型機械

農業を主として従事する農業従事者の数は、減少傾向が続いており、2015年に175万7千人いた農業従事者は2020年には136万3千人と約22%減少しました。労働負荷の軽減や収入の安定化は、農業従事者を確保するうえでも大きな課題です。
ばれいしょは農作物の中でも、重労働で手間がかかる作物です。カルビーグループでは、契約生産者の負担を軽減するために、さまざまな栽培・収穫サポートを行ってきました。その一つがコントラクター(作業請け負い)事業です。大型機械を導入することにより、労働負荷の高い収穫作業を支援し、ばれいしょの作付面積の拡大を図っています。

※出典: 農林水産省「令和3年度 食料・農業・農村白書」

ばれいしょ産地の分散化

排水対策中の圃場(宮城県)

近年では2021年の北海道の十勝、網走、上川地区の干ばつの影響により、ばれいしょの収穫量が大きく減少しました。カルビーグループでは、気候変動がばれいしょ調達に与えるリスクに対して、北海道内での産地の分散や、東北・九州北部など新たなばれいしょ産地の拡大に取り組んでいます。
新たなばれいしょ産地において、栽培機械や収穫機の貸し出し等、それぞれの地域の状況に合った取り組みを実施しています。中でも東北産地の宮城県においては、大雨によるばれいしょの腐敗および早枯れによる収量低下の対策を契約生産者と共有し、契約面積の約85%の排水対策を実施し、収穫量の向上につなげています。

ステークホルダーとの
協業による農業の持続可能性推進

ホクレン農業協同組合連合会との
連携協定

ばれいしょなどの北海道産農産物の振興に向けて、2020年にホクレン農業協同組合連合会(以下ホクレン)と連携協定を締結しました。ばれいしょ作付面積拡大、貯蔵・物流や商品開発に至る事業全般について協業を進めています。この連携により双方の強みを活かしながら、北海道農業の発展ひいては国内農業の振興にもつながる協業モデルの構築を目指しています。協業の一環として、これまで以下の商品を発売しています。

※販売終了の商品もございます

コラム:高速大型貨物船での輸送により、環境負荷低減を実現

ほくれん丸

ホクレンとの協業は、ばれいしょの栽培や商品開発にとどまらず、輸送方法の改善にまで及んでいます。一般的に、道内各地で生産されたばれいしょは苫小牧港まで陸路で運ばれ、そこで船積みされてカルビーの工場へ輸送されますが、網走など苫小牧から遠い場所で作られたばれいしょは、苫小牧港までの陸送に時間がかかります。そこでホクレンと連携し、網走で収穫したばれいしょを、釧路港と日立港を結ぶ高速大型貨物船「ほくれん丸」で運ぶことで、陸送距離・時間の短縮や、モーダルシフトによる環境負荷低減を実現しています。

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