環境と人にやさしい物流
カルビーグループは持続可能なサプライチェーンを実現するため、トラック輸送の生産性向上・働きやすい労働環境の実現を目指すホワイト物流推進運動に賛同し、ステークホルダーとともに物流に関わる労働環境の改善に積極的に取り組んでいます。物流の最適なオペレーションを追求し、倉庫の自動化を推進、荷役作業の軽減および待機時間の削減を進めています。トラックドライバーや物流に関わる皆さまにとって「環境と人にやさしい物流」を目指します。
最適な物流オペレーションの追求
物流オペレーションの最適化は、環境や人への負荷軽減につながります。2024年度は輸配送ルートの見直しを行い、3カ所の物流拠点を移転、新設し、全国で14の拠点となりました。また、既存拠点の移設や一部拡張を実施し、最適な物流を目指した体制の再構成を図っています。
全国の物流拠点

DC(Distribution Center):工場隣接の在庫型物流センター
SS (Service Station):消費地隣接の在庫型配送センター
自社物流拠点内の平均待機時間が16分を達成
2025年2月より稼働開始した宇都宮DCはグループ内で国内最大級の物流センターで、トラックが接車し、荷物の積み下ろしに利用するバース数は従来のDCの3倍以上という規模です。またトラックアンローダーというトラックから物流センター内に自動で製品を運ぶ設備も3基導入し、これらはドライバーの待機時間の短縮にも大きく貢献しています。自社物流拠点内のドライバー待機時間を30分以内にするという目標に対し、2024年度の平均待機時間は16分を達成しました。
配送時の積載率改善による温室効果ガスの排出削減
物流拠点の再構築により、製品保管倉庫と出庫倉庫間の製品移動の頻度を減らすことができました。また、パレット輸送や製品ダンボールサイズをトラックの荷室スペースに合わせた設計へと変更するなどの従来の取り組みなどと合わせ、2024年度は配送時の積載率を前年度より3.3%改善しています。


トラックアンローダー
倉庫内自動化による、負担の少ない作業環境の実現

自動で運転するフォークリフト
カルビーグループの物流拠点では、完全に無人で稼働する「自動フォークリフト」や、入庫・保管・出庫を機械が行う「自動倉庫」など、最新のマテハン機器の導入を進めています。これらの機器を活用し、トラックからの荷物の積み下ろしや倉庫内での荷物移動・保管などの作業を機械化することで、作業者の身体的な負担や労働災害の発生リスクを軽減し、従業員にやさしい職場の実現に向けて取り組んでいます。

藤倉並世
カルビーロジスティクス株式会社
社員の声
入社当初は製品の積み込みやフォークリフトの運転が主な業務でしたが、自動化が進むにつれて人手に頼る業務は少なくなってきました。現在は自動倉庫のオペレーションとメンテナンスを担当しています。設備の異常は、普段から一つひとつの設備をよく観察していないと気づくことができませんから、日常業務の中でも、設備を見て回る時間を意識的に作っています。設備のトラブルが発生すると、トラックドライバーの待機時間の延長や、得意先への納品時間の遅延、工場の生産計画にまで影響を与えてしまうため、円滑に業務が進められるよう自主保全活動にも力を入れています。